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沖縄に“ダイチャレ”が帰ってきた! 25台のダイハツ車がスポーツ走行を楽しんだ「D-SPORT&DAIHATSU Challenge Cup 2023 沖縄」

2023年2月26日 開催

D-SPORT&DAIHATSU Challenge Cup 2023の初回を沖縄で開催

 SPKとダイハツ工業は2月26日、モータースポーツマルチフィールド沖縄(沖縄県沖縄市)において、「D-SPORT&DAIHATSU Challenge Cup 2023 沖縄」を開催した。ダイハツ工業は2022年から約14年ぶりにモータースポーツ活動を再開しており、このD-SPORT&DAIHATSU Challenge Cupもその一環となるイベント。スポーツ走行未経験者から上級者まで幅広くモータースポーツを楽しんでもらうために、車種やエンジン形式(ターボまたは自然吸気)、ドライバーレベルなどによりクラス分けが行なわれており、気軽にかつ安全に楽しんでもらえるように配慮されている。

 沖縄を2023年のスタート地として選んだ点についてダイハツ工業 コーポレート統括本部 統括部長 DGR責任者 兼 D-SPORT Racingチーム 代表 井出慶太氏は「2022年7月に予定されていた沖縄でのイベントがキャンセルになったことが心残りだった」と語るとともに、「かつては年2回開催していたこともあった」「国内でも軽自動車の普及度が高い」ことを挙げ、「こういった使い方もあるよということをお伝えできれば」とコメントした。

 参加資格はダイハツ車(OEM車も可)オーナーかつ普通免許を保持していること、そして“コースや車両に対し的確な判断ができる”こと。初心者にとって参加のハードルを上げる要因となっている装備品についても、ヘルメットとグローブのほか長袖、長ズボン、運動靴、それにテーピング用のビニールテープやガムテープ程度とお手軽だ。その一方で、完走(今回はタイムアタック)した場合には「JAF国内競技運転者許可証B(国内Bライセンス)」の取得が可能となっているというメリットも。

モータースポーツマルチフィールド沖縄のフィールド部分にコースを設定。1周のタイムはおよそ30秒といったところ

初心者もエキスパートも、安全にスポーツ走行を楽しめるイベント。2023年は全4回開催予定

 当日はこの時期の沖縄としては肌寒い気温ながら、まずまずの天候となり7時の会場オープンとともに参加者が集合。今回は「コペン エキスパートクラス(6台)」「コペン ビギナークラス(5台)」「ターボ クラス(5台)」「NA クラス(3台)」「レディースクラス(4台)」「オープンクラス(2台)」の6クラスが設定されており、スポーツ走行は初めてというオーナー4名を含み半分程度が初心者とのこと。

 開会式では、最初にSPK代表取締役社長 兼 D-SPORT Racingチームオーナーの沖恭一郎氏が登壇。同社はモビリティビジネスのグローバル商社で創業105年を迎えたと前置きし、2022年にはダイハツ車向けトータルチューニングブランド「D-SPORT」を立ち上げて20周年を迎えたことを紹介。また、15年ぶりとなる走行会を開催でき「非常に嬉しく思っている」「安全に楽しんでいただければ」とあいさつした。

SPK株式会社 代表取締役社長 兼 D-SPORT Racingチームオーナー 沖恭一郎氏

 続いてダイハツ井出氏が登壇。同社がモータースポーツ活動を終了した2008年、最後に行なったのがここ沖縄での「ダイハツ チャレンジカップ」だったと前置き。「14年の時を経て沖縄でチャレンジカップを再開できることを嬉しく思う」と述べるとともに、「トヨタグループ一員として来週もイベント(kicking off Rally challenge in 沖縄 2023。沖縄県で開催される初のJAF公認スペシャルステージラリー競技会。開催場所は今回と同じモータースポーツマルチフィールド沖縄)を考えておりますし、今後しっかりとこの沖縄でモータースポーツ活動を盛り上げていければと思っている」とコメントした。

ダイハツ工業株式会社 コーポレート統括本部 統括部長 DGR責任者 兼 D-SPORT Racingチーム 代表 井出慶太氏

 開会式後はダイハツ工業 コーポレート統括本部 DGR主査 兼 D-SPORT Racingチーム 監督 殿村裕一氏と、ダイハツ工業 コーポレート統括本部 DGR(TGR出向) 兼 D-SPORT Racingチーム ドライバー 相原泰祐氏により、歩いてコースを1周しつつ走行時のポイントなどをレクチャーする「トラックウォーク」とともに、両氏が先導するクルマに続いて走る慣熟走行を実施。これはビギナーが多いことから安全に楽しんで走行してもらうための一環だという。また、コースレイアウトに関しても、基本レイアウトをベースに安全を考慮したチューニングが実施されているそうだ。

ダイハツ工業株式会社 コーポレート統括本部 DGR主査 兼 D-SPORT Racingチーム 監督 殿村裕一氏
ダイハツ工業株式会社 コーポレート統括本部 DGR(TGR出向) 兼 D-SPORT Racingチーム ドライバー 相原泰祐氏
2グループに分かれてトラックウォークを実施
両氏の先導により慣熟走行も行なわれた

 続いては、いよいよ1台ずつでタイム計測を行なう練習走行を2セット実施。全員が走り終えた後は室内に場を移して殿村氏と相原氏による走行アドバイスが行なわれた。1人ずつ両氏がそれぞれにコメントしていくという贅沢なプログラムで、「直線が短いので加速が重要」「ステアリングの戻し方も要注意(加速に影響するため)」と実践的なことから、「クルマとの会話が深まるとタイムが伸びる」といった上級者向けのアドバイスも。その効果もあって昼食を挟んで行なわれたタイムアタックでは、多くの参加者が大幅なタイムアップを実現。大きなアクシデントもなくイベントは終了し、表彰式では各クラスの優勝者が表彰された。そのインタビューの中では、初心者組の参加者でもモータースポーツの楽しさを体験できたとのコメントに加え、「前回のラリチャレに参加するために新車を購入して準備していた」なんて話も。沖縄のオーナー達が心待ちにしていたダイハツによるモータースポーツイベント。今後も続いていくことを期待したい。

 なお、今回は25台と募集台数が少なめだったこともあり走行枠は満員御礼になってしまったが、今年は全4回程度の開催を予定しているとのことなので、興味があるならチェックしておくとよいだろう。

新旧さまざまなダイハツ車が参加していた
翌週開催のkicking off Rally challenge in 沖縄に参加するために仕上げたという「コペン」。タイヤもラリー用を装着している
今回トップのタイムを叩き出したのはコペン エキスパートクラスのクルマ
サーキットではちょっと違和感のある(?)「ハイゼット カーゴ」の走行シーン。実は車高調やブーストアップなどしっかり手が加えられている
ミラのOEM車であるスバル「プレオ」の姿も
ミラの派生車種となるエッセ
今回唯一の小型車での参加となった「ブーン」はドリフトでコーナーを攻めまくっていた
分かりやすくビギナーな参加者の姿も
ダイハツ代表取締役会長 松林淳氏と取締役 武田裕介氏も「コペン GR SPORT」をシェアして参加していた
参加者の走りを見つめる殿村氏と相原氏
練習走行後に1人ずつアドバイスを送る
殿村氏と相原氏による同乗走行も実施された
トヨタ自動車の次期社長となる佐藤恒治氏がサプライズで登場
肩書きがインフレを起こしそうなメンバーによる記念撮影も。左から井出氏、相原氏、松林取締役会長、武田取締役、佐藤氏
急遽設けられた特別賞のプレゼンターとしても佐藤氏が登壇
WRCラリージャパンでクラス優勝した「DAIHATSU COPEN GR SPORT」。展示だけでなく先導車や同乗走行に活躍
地元のディーラー、琉球ダイハツ販売のブースには“カクカクシカジカ”が登場
コペンなどの展示も
プロバスケットボールチーム「琉球ゴールデンキングス」のラッピングが施された「ロッキー」。こちらはチームで使われている車両のレプリカになる
選手と撮影できるパネル
子供連れの家族でも楽しめるプルバックカーを使ったゲーム
カクカクシカジカのぬいぐるみなど豪華な景品が用意されていた
「ハイゼット トラック」の荷台に設置可能な「Nibako(荷箱)」を使ったグッズ販売や展示も
最後はイベントの定番、じゃんけん大会で幕を閉じた