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横浜ゴム、競泳の池江璃花子選手の所属を発表 スーツ姿の池江選手「横浜ゴム株式会社 経営企画部 広報室 池江璃花子」と名刺披露

2023年3月6日 発表

横浜ゴム株式会社 経営企画部 広報室 池江璃花子氏(左)、横浜ゴム株式会社 代表取締役社長 山石昌孝氏(右)

 横浜ゴムは3月6日、競泳の池江璃花子選手とパートナーシップ契約を締結したと発表した。同日、「池江璃花子選手 横浜ゴム所属 発表会」と題したイベントにスーツ姿の池江選手が登場、「横浜ゴム株式会社 経営企画部 広報室 池江璃花子」と名前の入った名刺を使って、新社会人として初めての名刺交換を披露、また横浜ゴム所属選手として着用する新ユニフォームも披露された。

 今回、横浜ゴムは、3月に大学を卒業する池江選手に対して、新たな夢に向かって挑戦し続ける姿に深く共感し、サポートを決定。これに対して、池江選手は「元々、自分も世界のトップにいましたが、病気をしてしまいました。 それでもまたいつか、長い時間をかけてでも世界の舞台でトップとして戦いたいという気持ちを今も持ち続けています。横浜ゴムの社員の方々にお会いした際に、世界を相手に自分たちが奮闘してトップに行きたいという気持ちがあるとうかがい、その想いに強く共感しました。グローバルな企業というところも惹かれたポイントです。何年もかけてじっくりトップを目指して上がっていこうとしている企業の一員となり、私も一緒に上を目指して頑張っていきたいと思っています」とコメントしている。

 イベントでは、池江選手が新社会人として必要となる名刺交換の作法を教わり、実際に「横浜ゴム株式会社 経営企画部 広報室 池江璃花子」と名前の入った名刺を使って名刺交換などが行なわれた。

 イベント後のインタビューに、池江選手は「改めて横浜ゴムの一員となることができたんだなという実感がわいて、とても嬉しく思います。初めて名刺交換もしたのですが、会社員としても、選手としても、横浜ゴムのタイヤのように、粘り強い選手や人になっていけたらいいなと思います」と感想を話すとともに、横浜ゴムの社員として「広報室に配属することになるので、今後はこのようなPRイベントもたくさんあると思うので、横浜ゴムのイメージアップにどんどん貢献できたらいいなと思います」「自社の魅力をたくさん知って、皆さんにお伝えできるように、精一杯頑張りたいと思います」との意気込みを述べた。

名刺交換の作法を教わった池江選手

 また、会場で披露された新ユニフォームについては4月に行なわれる日本選手権の公式練習日から着用予定で、日本選手権に向けて、池江選手は「今はすごくいいトレーニングができているので、今までは気持ち的にしんどかったりした時期もあったのですが、今はだいぶ気持ちも整ってきていて、試合に向けても、どんどん気持ちも上がってきている状態なので、日本選手権に向けてワクワクしていくというか、楽しみだなという気持ちが大きくなっています」と報告した。

池江選手が着用する新ユニフォームが披露された

困難を乗り越え、新たに夢に向かって挑戦し続ける池江選手の姿に深く共感してサポートを決定

横浜ゴム株式会社 代表取締役社長 山石昌孝氏

 イベントに登壇した同社代表取締役社長 山石昌孝氏からは、横浜ゴムの歴史が紹介され、山石氏は「弊社も1917年創立以来、 100年を超える歴史の中で大きな困難に立ち向かってまいりました。1920年、現在の横浜市西区に当社、初の工場となる平沼工場を建設いたしましたが、関東大震災により、わずか2年数か月で工場は壊滅しました。また、1930年、鶴見区に再建しました横浜工場でタイヤの生産を再開いたしましたが、太平洋戦争で再び工場を失うという憂き身にあいました。その後も昭和40年の不況やオイルショック、バブル、そしてリーマンショックなど さまざまな困難がございました。しかし、当社はいかなる試練に直面しようと、常に挑戦者であり、先駆者であり続けることで苦難を乗り越えてきました」と紹介した。

 そして、池江選手を横浜ゴムの社員として迎えることに、山石氏は「時代を先駆ける、創立から受け継がれる、その思いが私たちの胸に刻まれております。約100年前、小さな所帯からスタートした当社は、現在乗用車用、トラックバス用から農業機械用まであらゆるタイヤに加え、工業用品、スポーツ用品など数々の製品を生産販売しております。2022年度の売上収益は8600億円と過去最高を更新し、拠点は世界で140か所以上、従業員は2万7000人以上を数え、タイヤメーカーの世界売り上げランキングでは、第8位のグローバル企業へと成長いたしました。現在、本年を最終年度とする中期経営計画、横浜トランスフォーメーション2023に取り組んでおりますが、 これまでなし得なかった売り上げ収益1兆円を達成して、次の成長へステップアップしていくことを目指しております。今回、困難を乗り越え、新たに夢に向かって挑戦し続ける池江選手の姿に深く共感し、サポートすることを決定いたしました」と話した。

 池江選手に対しては、山石氏は「池江選手は、今年3月に日本大学を卒業し、今後は、今年7月に福岡で開催される世界水泳、2024年に開催されるパリオリンピックへの出場と、メダル獲得を目指して、トレーニングを継続されています。池江選手は、以前あるインタビューで、このようなお話をされました。挑戦に限界はないと思っており、例えば世界記録まで、あと1秒であるとしても、その記録は同じ人間が達成しているものであり、自分も同じ人間だから、そこに行けないわけはない。この姿勢は、自らを鍛え、自己ベストに挑戦することを掲げております横浜ゴムの行動指針に共通するものであります」との思いを話すとともに、「この度、横浜ゴムの社員の一員として、池江選手をお迎えします。所属選手として、さまざまな大会に出場する予定であり、当初は夢の実現に向けた挑戦を支え、グローバルな舞台で活躍していただくことを期待しております。また、アスリートとして、サポートにとどまらず、 社会人として新たに歩み始める池江選手を支援し、当社のさまざまな活動にご参加いただく機会を提供いたします」と述べた。