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ダンロップが新球場エスコンフィールド北海道で無料実施している「AIタイヤ点検」に立ち会ってみた タイヤの溝などを3段階で判定

2023年3月30日 実施

ダンロップが無料で実施している「AIタイヤ点検」の様子(デモンストレーション)

 ダンロップは3月30日、北海道日本ハムファイターズの新球場「ES CON FIELD(エスコンフィールド)HOKKAIDO」のある「北海道ボールパークFビレッジ」の一般駐車場DUNLOP PARKINGにて、パリーグの開幕戦に合わせて試合中に独自開発した「AIタイヤ点検」を実施している。

 AIタイヤ点検は、サマータイヤやオールシーズンタイヤ、スタッドレスタイヤも含めた全てのタイヤの摩耗状態が判定可能な画像認識AIソフトウェアで、専用アプリで撮影したタイヤのトレッド部の画像をAIが自動で解析し、主溝の深さの目安に加え、センター摩耗・ショルダー摩耗のような偏摩耗も高精度に判定できるという。

北海道日本ハムファイターズの新球場ES CON FIELD HOKKAIDO
一般駐車場はDUNLOP PARKINGと命名されている
試合中に点検スタッフが駐車場をまわってAIタイヤ点検を実施する

 AIによる摩耗状態は、分かりやすく信号のように「青色=問題なし」「黄色=ローテーション推奨」「赤色=交換が必要」の3段階で判定される。ちなみにAIには、ダンロップ以外のタイヤメーカーのトレッドデータも学習させてあり、半年近くをかけて莫大なデータをAIに学習させたことで、高精度な判定を可能にしている。

 点検作業は、事前にWebで申し込みをしているユーザーを優先しつつ、現地で点検を希望したユーザーも対象に実施。約200台が対象となり、専門スタッフが試合中に駐車場にてAIタイヤ点検を実施する。

 作業の流れは、まず対象となる車両のナンバープレート情報を入力。その後、4本のタイヤをそれぞれ撮影して、夏タイヤ、オールシーズンタイヤ、冬タイヤを選択してデータを送信すれば完了。すぐにAIが自動で判定して結果を表示してくれる。入力作業と撮影作業で1台あたり5~10分程度で完了。点検データはクラウドにも保存されるほか、点検結果は車両オーナーにメールで通知され、自身のスマホやタブレットで同様の点検結果画面を確認できる。

車両ナンバーを入力
タイヤの中心あたりを撮影
夏タイヤ、オールシーズンタイヤ、冬タイヤを選択して「点検する」ボタンを押せば完了
4本の結果が瞬時に表示される
「ローテーション推奨」や「交換が必要」と判定された場合の画面

 今後の実施予定日は、4月1日、2日、5月5日、6日、7日(以降は不定期で実施予定。雨天時は中止)で、該当日程の観戦チケットと駐車券を持っている人(※点検台数に限りがあるため、事前予約者優先)が対象となる。また、北海道ボールパークFビレッジでAIタイヤ点検を受けると、北海道日本ハムファイターズとのオリジナルコラボハンドタオルがもらえる(先着200人/日)。

 この日、事前にAIタイヤ点検を申し込んでいた佐久間さんに話を聞いたところ、「ES CON FIELD HOKKAIDOのホームページを見ていたら、無料点検があるのを見つけたので申し込んでみました。もうだいぶ雪は減りましたが、夜は凍結などがあるのでタイヤはまだスタッドレスタイヤを履いています。今シーズン買ったので、溝はかなりあるとは思いますが試してみたくて申し込みました」とのこと。

AIタイヤ点検を予約していた佐久間さん。1日先着200人限定というオリジナルハンドタオルも渡されていた
予約方法
点検するタイヤは、サマータイヤでもオールシーズンタイヤでも、スタッドレスタイヤでもOK

 今回エスコンフィールド北海道の駐車場のネーミングライツを行なった理由を、住友ゴム工業 タイヤ国内リプレイス営業本部 販売企画部の武田聖也氏にうかがったところ、「以前は球場内の壁面などにロゴを掲示していましたが、今回はタイヤユーザーが集まる駐車場のほうが、親和性も高いだろうと考えネーミングライツを実施しました」という。

北海道ボールパークFビレッジ」の一般駐車場を「DUNLOP PARKING」は全7か所

 また、今後の活用については、「まだ確定ではないですが、エスコンフィールド北海道さんと相談しているなかで、野球のオフシーズン(冬季)の活用例として、この広大なスペースを使って一般ユーザー向けのスタッドレスタイヤ試乗会ができたらいいですね」と前向きに検討しているという。

 サイズの異なる駐車場が7つあるので、試乗会や安全運転教室など企画内容に合わせた駐車場だけを利用することも可能と、幅広い展開が期待できそうだ。

話をうかがった住友ゴム工業株式会社 タイヤ国内リプレイス営業本部 販売企画部の武田聖也氏