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『グランツーリスモ7』に登場した「アルファード」は速かった

2023年3月30日 発表

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントのPS5/PS4用ソフトウェア『グランツーリスモ7』の新規収録車種「トヨタ アルファード Executive Lounge '18」として、トヨタ自動車のミニバン「アルファード」が登場した。グランツーリスモシリーズとしては、なにやら異色なモデルが登場したので、実際に走らせてみた。

 まずは、サスペンションやタイヤもノーマルとなる、買ったままの状態で鈴鹿サーキットを走らせてみる。高いポジションで運転するのはなかなか新鮮で、コーナーリングでは大きくロールもするけれど、コーナーを狙ったラインでトレースできるので、走りのポテンシャルはわるくない印象。そして、走り込んでいく中で思い浮かんできたのは「アルファード速いや。」という言葉。V型6気筒3.5リッターエンジンが発生する最高出力301PSというパワーはもちろんのこと、ノーマルの足まわりでここまで走れるのかという、アルファードのシャシー性能の高さに感心してしまった。

 このアルファードでタイムを削っていくにはタイヤをうまく使わないといけないので、タイヤの使い方の練習にもなる。アルファードをノーマル状態で車両の姿勢を乱さずにサーキットを走らせるコツとしては、クルマを曲げるときは曲げる力にタイヤのグリップを使う、クルマを止まるときは止める力にタイヤのグリップを使う。クルマの基本性能にある、「走る(この話のなかでは加速)」「曲がる」「止まる」の中で、曲げながら止まる、加速しながら曲げるといった、なるべくタイヤに複数の仕事をさせることがないようにイメージしながら走らせた。

 実際の操作で説明すると、コーナーに向かってブレーキングをするときに、ブレーキペダルを踏むときはステアリングがまっすぐの時に踏む、ブレーキペダルをリリースするときも、ステアリングに入力を入れる前に減速を終わらせておくと車両の姿勢は乱れない。そういった試行錯誤を繰り返しながら、鈴鹿サーキットでの自己ベストは2分47秒199と2分50秒を切れるまでもってこれた。

『グランツーリスモ7』には、鈴鹿サーキット国際レーシングコースで当時のFFモデル最速ラップタイムを記録した2020年モデルの「シビック TYPE R Limited Edition」が収録されている。「オトーサンはアルファードでシビック TYPE Rをブッちぎりたい」と、そんな気分になってきたので、ちょっとアルファードをチューニングしてみる。

 タイヤをスポーツソフトにして、スポーツコンピューターと、低回転型ターボ、インタークーラーを装着し、ノーマルの301PSから413PSにまでパワーアップして、2分30秒を切れるようになった。とりあえず、ブレーキやサスペンションはノーマルのままで、「GTソフィー」でない従来タイプのAIが走らせる「シビック TYPE R Limited Edition」にバトルを仕掛けてみたが、十分にバトルを楽しめる。『グランツーリスモ7』に収録されている「アルファード」は4WD仕様で、まだまだパワーアップを受け入れてくれそうな印象で、走り込みとチューニング次第では、2020年モデル「シビック TYPE R Limited Edition」の実車が記録した2分23秒993を、出せそうな気がする。

ノーマルの301PSから413PSにまでパワーアップ
『グランツーリスモ7』に登場したアルファードをチューンしてシビック TYPE Rにバトルを仕掛けてみた

 と、現実世界ではなかなか試すことができないであろうことができるのもグランツーリスモシリーズの魅力。シャシー性能の高いアルファードは、グランツーリスモの中で楽しむチューニングベース車として楽しい素材であると感じた。

 なお、3月30日より配信されたアップデートでは、この「トヨタ アルファード Executive Lounge '18」のほか、新規収録車種として「アウディ RS 5 Turbo DTM '19」「マツダ マツダ3 X Burgundy Selection '19」「ポルシェ 959 '87」「ポルシェ カレラ GTS (904) '64」が追加されている。