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BMW、最高出力748HP最大トルク1000NmのM専用フラグシップSUV「XM Label Red」

2023年4月12日(現地時間) 発表

XMのフラグシップモデル「Label Red」

 独BMW Mは4月12日(現地時間)、初のM専用SUVモデル「XM」をパワーアップさせたフラグシップモデル「XM Label Red」を発表した。上海モーターショー2023でワールドプレミアされる予定で、500台限定のモデルとなる。

 XM Label Redに搭載されたM HYBRIDシステムは、最高出力430kW(585HP)/5600rpm、最大トルク750Nm/1800~5400rpmを発生するV型8気筒4.4リッターエンジンと、8速Mステップトロニック・トランスミッションに組み込まれた最高出力145kW(197HP)、最大トルク280Nmの電気モーターの組み合わせによりシステム最高出力550kW(748HP)、最大トルク1000Nmを発生。標準モデルよりもパワーで70kW(95HP)、トルクで200Nm上まわり、まったく新しいレベルのダイナミズムと俊敏性を備えた独自のパフォーマンス体験を実現した。

 この内燃エンジンと電気モーターの組み合わせは、今年北米IMSAシリーズのデイトナ24時間レースで成功を収め、2024年のル・マン24時間レースなどにも参戦が決定している新型MハイブリッドV8耐久レースカーの駆動コンセプトと同じで、クロスバンクエキゾーストマニホールドのほか、強化クランクシャフトドライブ、電気制御ブローオフバルブを備えたターボチャージング、改良されたオイルポンプ、最適化されたオイルフィルターなどが装備されている。また、2つの電子制御式連続可変フラップを備えた「スポーツ・エグゾースト・システム」により、特徴的なエキゾーストサウンドを奏でるという。

 電気モーターはBMWが特許を取得したプリギアリング・ステージを内蔵し、モーター用のトランスミッション入力において、モーターが生み出すトルクを実効最大450Nmまで増大可能。これにより、コンパクトなモーターでも、大きく重いユニットでしか達成できないようなトルク向上を実現した。

 XM Label Redの0-100km/h加速は3.8秒で、最高速は電子制御により250km/hに制限されているが、オプションのMドライバーズ・パッケージを装着すれば290km/hまで開放される。ボディ下部に蓄電容量25.7kWhの高電圧リチウムイオンバッテリが搭載され、バッテリのみでの走行は75~83km(WLTCモード)、最高速は140km/hを実現するという。また、電気モーターの出力に合わせて、BMWグループと映画音楽作曲家であるHans Zimmer氏と共同開発した独自サウンド(BMW IconicSounds Electric)を奏でる。

 俊敏性を高める4輪駆動システムM xDriveはリア寄りの設定だが、Mセットアップメニューから、砂丘や同様の路面での走行に特化した「サンドモード」を起動すると、DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)システムの完全解除が可能となっている。

 XM Label Redは標準で、アダプティブMサスペンション・プロフェッショナルおよび、インテグラル・アクティブ・ステアリングを完備。Mスポーツ・ブレーキシステムは、フロントに6ピストンブレーキキャリパー、リアにフローティングキャリパーユニットを装備する。

内外装に赤色のアクセントカラーを用いてスポーティさを強調

 スタイリング面では、最高のパフォーマンスを実現するための特別なクルマであることを強調するデザインアクセントが加えられている。目に飛び込むトロント・レッド・メタリックのアクセントバンドは、ブラックも指定可能。また、モデルバッジやホイールインサートにも赤色を使用。ホイールは21インチの軽合金製が標準装備となり、キドニーグリルおよびディフューザー周囲は、ブラックハイグロス仕上げとなっている。

21インチの軽量ホイールにも赤のアクセントカラーが入る

 ボディカラーは、ソリッド1色とメタリック8色が設定されているが、BMW Individualの特注色「アーバン・グリーン」「ペトロール・マイカ・メタリック」「アングルシー・グリーン・メタリック」「セピア・メタリック」など、50種以上から選択可能。

赤のアクセントカラーを使用することでスポーティさを強調

 インテリアもブラック/レッドのカラースキームが採用されていて、特徴的な立体的ヘッドライナーとボディピラーのトリムには、ブラックのサーフェスを採用。運転席、助手席、リアシートの背もたれのダイヤモンド型アッパーセクションと一体型ヘッドレストには赤を使用して特別感を高めている。

 さらに、シート、インストルメントパネル、ドアトリム、センターコンソールのブラックの表面にはレッドのコントラストステッチが施され、エアベントにも同様にレッドのアクセントが付与されている。コントロールディスプレイの下に赤い「XM」バッジ、レッドとブルーのアクセント・スレッドを施したカーボン・ファイバー・サテン・エフェクトのインテリア・トリム・ストリップなど、Mカーであることを強調する専用装備が配されている。また、コントロールディスプレイの下には「1 of 500」と書かれた専用プレートがあしらわれる。さらに左側のシフト・パドルにはブーストモードを示すシンボルが描かれている。

インテリアにも赤の挿し色が随所に使用される

 後席は、ゆったりとした空間、上質な素材、贅沢なデザインにより、エクスクルーシブなラウンジに仕上がっていて、オプションのヒーター付きバックレストはキャビンのサイドまで伸び、メリノ・レザーのクッションには赤いコントラストステッチと「XM」バッジが施される。

 ヘッドライナーは、立体的なプリズム構造、フォトマウント風の縁取り、100個のLEDを使ったイルミネーションなどを採用。アンビエント照明、4ゾーンオートエアコン、Harman Kardonサラウンドサウンドシステム、トラベル&コンフォートシステムはすべて標準装備で、オプションには1475Wアンプとルーフエリアに4つのスピーカーを追加したBowers&Wilkinsダイヤモンドサラウンドサウンドシステムも含まれている。

後席にはメリノ・レザーのクッションが付いてくる