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ポルシェ「911」60周年記念展示 「オートモビル カウンシル 2023」にフラットシックス搭載のナローから959、ポルシェブースには最新「911 GT3 RS」登場

2023年4月14日〜16日 開催

1973年式「911 カレラR S2.7」

 幕張メッセ(千葉県)で4月14日~16日に開催中の「オートモビル カウンシル 2023」では主催者テーマ展示があるが、今回はその1つがポルシェで「~ポルシェ 911 60周年記念企画~初期ナローからカレラ GTまで」とした展示が行なわれている。そして、ポルシェはメーカーとしてブースも出展しており、会場の一角では大量のポルシェを見ることができる。

主催者テーマ展示では、ナローポルシェから「959」「カレラGT」まで展示

主催者テーマ展示のコーナー

 会場入口から入ってすぐのところにある主催者テーマ展示は「~ポルシェ 911 60周年記念企画~初期ナローからカレラ GTまで」と題して、4台のポルシェを展示している。

 まず、目を引くクルマが“ナローポルシェ”と言われる初期型の「911」。1963年にフランクフルトショーでデビューし、翌年の1964年から本格生産が開始された。展示車両は1966年型。エンジンは2.0リッターSOHCでパワーは130PS。カミソリのように鋭いレスポンスと1080kgに過ぎない車重のため、911神話の序章を開いたと言われている。

ナローポルシェと言われる初期型の「911」

 もう1台の911は「ナナサンカレラ」こと1973年式「911 カレラR S2.7」で、1970年代中盤のGTレース用に開発。ダックテールのスポイラー、リアのオーバーフェンダーが特徴で、エンジンは2.7リッターに拡大された。空冷フラットシックスのパワーは210PSまで増強されるが車重は1090kgに収まっている。

「ナナサンカレラ」こと1973年式「911 カレラR S2.7」

 そして、911に外観上の類似点はあるが、当時考えられる技術をすべてつぎ込んで開発、電子制御トルクスプリットのフルタイム4WDを採用した「959」。2.9リッターまで拡大したフラットシックスはDOHC化で出力は450PS。言わば「ハイテクモンスター」とされている。展示車両は1993年型。

「959」

 最後は2006年式の「カレラGT」。612PSを発生するV10エンジンをミッドに搭載、ルマン24時間レースの主役がGTからレーシングスポーツへ移行することを見据えて開発したクルマ。ボディのアウターパネルはカーボンファイバー製を採用するなどした。

2006年式「カレラGT」

ポルシェブースでは最新のタイプ992「911 GT3 RS」、オフロードパッケージ搭載の「カイエン」や最新EV「タイカン」も

 主催者テーマ展示から通路を挟んだ向かい側にポルシェのブースがあり、こちらにもポルシェが展示されている。

 国内初展示となるタイプ992の「911 GT3 RS」は、モータースポーツのテクノロジーとコンセプトを活用し、公道走行が可能な高性能スポーツカーと位置付けられるモデル。386kW(525PS)の出力を発生する水平対向6気筒 4.0リッターエンジンを搭載する。

タイプ992 「911 GT3 RS」

 1995年のタイプ993の「911カレラ」は、最後の空冷エンジン搭載の911。空冷の水平対向6気筒 3.6リッターエンジンを搭載する。

タイプ993 「911カレラ」

2009年のタイプ957の「カイエンターボ」は、初代カイエンにオフロードパッケージを装着した参考出展車両。オールテレーンタイヤやルーフラックといった装備のほか、牽引用のヒットなども装備している。

タイプ957 「カイエンターボ」オフロードパッケージを装着

 EV(電気自動車)モデルの「タイカン ターボ クロスツーリスモ」はルーフテントを装着したキャンピング仕様となっている。

「タイカン ターボ クロスツーリスモ」
ルーフにテントを装着

 なお、ブースではメカニックの作業スペースも再現、エンジンスタンドには水平対向エンジンが据え付けられていた。

ブースにはメカニックの作業スペースを再現
グッズ販売コーナーもある