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ヒョンデ、2023年度の戦略発表会 新型EV「コナ エレクトリック」今秋発売へ

2023年5月16日 発表

日本導入予定の新型EV「コナ エレクトリック」

 ヒョンデ(Hyundai Mobility Japan)は5月16日、2023年度の戦略を発表する「Hyundai Brand Day」で、新型バッテリEVの2モデル「アイオニック 6」「コナ エレクトリック」を日本初公開。今秋にSUVタイプの新型EV「コナ エレクトリック」を日本導入することを明らかにした。

 発表会では、本国のHyundai Motor Company 代表取締役 副社長 柳源夏(ユ・ウォンハ)氏、日本法人のHyundai Mobility Japan 代表取締役社長 趙源祥(チョ・ウォンサン)氏らが登壇して、日本導入済みの「IONIQ 5」について、アップデートモデルの発表や、限定車「アイオニック 5 Lounge AWD Limited Edition」の導入、新サービス「ヒョンデ・アシュアランス・プログラム」を発表するなど、2023年度の戦略を発表した。

 柳源夏氏からは「2022年、私たちのお客さまの生活をより価値あるものにするモビリティブランドを目指し、ゼロ・エミッション ビークルのラインアップとオンライン販売という新しいビジネスモデルで再参入しました。このようなビジネスモデルは、世界のどこにもない新たな挑戦です。私たちヒョンデは、この1年間の経験をもとに、昨年とはまた違った顧客経験を提供したいと考えています。そして『顧客参加型ビジネス』を通じてお客さまと直接コミュニケーションし、最終的にはお客さまから信頼されるブランドになるように努力します」とのメッセージが示された。

本国のHyundai Motor Company 代表取締役 副社長 柳源夏(ユ・ウォンハ)氏
日本導入予定の新型EV「コナ エレクトリック」
日本導入予定の新型EV「コナ エレクトリック」。本国の発表において、新型コナはバッテリEVのほか、HEV(ハイブリッド車)、ICE(内燃機関車)の各バリエーションに加え、スポーティなNラインをラインアップする

 発表会場では、日本導入予定の「コナ エレクトリック」がカモフラージュ姿で公開された。コナ エレクトリックは、航続距離がWLTP推定で490kmを実現するB-SUVセグメントのバッテリEV。ボディサイズは4355mm×1825×1575mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2660mmと公表されている。

Hyundai Mobility Japan 代表取締役社長 趙源祥(チョ・ウォンサン)氏

 Hyundai Mobility Japanの趙社長は「ご覧いただいているモデルは、日本国内でテストを行なっているコナ エレクトリックのテストカーです、3月にグローバルで発表されたコナ エレクトリックの日本販売は、今年の秋に予定されています。今月中旬の韓国販売に続き、下期にはヨーロッパ、アメリカ、そして、日本で販売開始される予定です」と日本導入を予告した。

 コナ エレクトリックについて趙社長は、「よりコンパクトなサイズと先進的な商品性により、日本のお客さまの多様なライフスタイルに対応できるように開発されました。 また、アイオニック 5より幅広い顧客層をターゲットとし、ゼロエミッションビークルのライフスタイルの楽しみ方がさらに広がることを期待しています」と述べた。

 さらに趙社長からは、日本市場での展開について2024年初めにヒョンデの高性能ブランド「N」を導入し、「アイオニック 5」の高性能モデル「アイオニック 5 N」を導入する予定であることが明かされた。また、マーケティング用に日本導入するという「アイオニック 6」が同会場で公開された。

日本導入モデルとして予告されたラインアップ
マーケティング用に日本導入する新型EV「アイオニック 6」

 アイオニック 6は、ヒョンデのEV専用ブランド「アイオニック」の2番目のモデルとして登場したバッテリEV。18分で10~80%の充電が可能な800V超高速充電機能や航続距離、空気抵抗係数0.21を実現する空力デザインなどにより、ニューヨーク国際オートショーで「ワールド・カー・アワード」を受賞したモデル。

 趙社長は「日本でも『アイオニック 6』をマーケティング用に導入し、さまざまな場所で展示及び試乗会を展開する予定です。これによって、ヒョンデのバッテリEV専用ブランドであるアイオニックブランドをより多くのお客さまに知っていただく機会にしたいと思います」と述べた。

 そのほか、同発表会では日本の乗用車市場に再参入を果たした2022年の実績について報告があり、趙社長は「昨年の販売開始以来、日本全国ですでに約700名のアイオニック 5のオーナーさまがいらっしゃいます。電気自動車のマーケットシェアとしては1.5%ですが、幅広い顧客経験を提供することで得られた高い満足度は、数値以上の成果だと考えています」と振り返り、「ボリュームとして多いのは関東地方にお住まいの方々ですが、北海道の帯広から、九州、沖縄まで、アイオニック 5のオーナーさまは全国に広がって、 現在ヒョンデの商品をご購入いただいている主なお客さまとしては、まずは新しいものを好み、技術への関心が高いアーリーアダプターと、実用性を追求するご家族をお持ちの方々が多くいらっしゃいます」との傾向を示した。

 また、同発表会で発表された新サービスの「ヒョンデ・アシュアランス・プログラム」については、新車登録後1年目、2年目の法定点検基本料金に加え、3年目の車検基本料金、完成検査費用、継続登録費用をヒョンデが負担。さらに、3年目の車検で入庫した際に、電気自動車専用の低伝導性「バッテリークーラント」についても無償で交換するという「ヘルスケア」と、車両が破損してしまった際には、対象部品(バンパー、ドアミラー、フロントガラス、タイヤ最大2本)について無償で修理するという「スタイルケア」(1年毎にいずれかを1件まで、年間最大10万円分まで)がアイオニック 5への新車付帯サービスとして、今後注文される車両に加え、2022年5月の販売開始以降に注文されたアイオニック 5に無償で提供されることが発表された。

 趙社長は「今後、Limited Editionで新しくなったアイオニック 5、そして、新型車として導入するコナ エレクトリック及びアイオニック 5 Nで、さまざまなお客さまとの出会いを果たしたいと思います。さらに、今日ご説明しましたヒョンデ・アシュアランス・プログラムで、より強い信頼で結ばれるようヒョンデならではのおもてなしで、日本市場でのビジネスを着実に展開していきますので、ぜひ応援をよろしくお願いします」との意気込みが語られた。

発表会で公開された限定車「アイオニック 5 Lounge AWD Limited Edition」とともに行なわれたフォトセッション