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ホンダ、新型小型ビジネスジェット機の製品化決定 ホンダジェットより1クラス上のライトジェット機カテゴリーへ参入、2028年ごろFAA型式証明取得を目指す

2023年6月13日(現地時間) 発表

新型小型ビジネスジェット機(飛行イメージ)

 本田技研工業の航空機事業子会社のホンダ エアクラフト カンパニー(以下、HACI)は6月13日(現地時間)、HACIが現在生産・販売している「HondaJet Elite II」より1クラス上のライトジェット機カテゴリーへ参入する、新型小型ビジネスジェット機の2028年に向けた製品化を決定したと発表した。

 新型小型ビジネスジェット機は、2021年に発表したコンセプト機「HondaJet 2600 Concept」をベースに、2028年ごろのアメリカ連邦航空局(FAA)の型式証明取得に向け、今後開発を進めていくとしている。

 HACIでは、2021年にネバダ州ラスベガスにて開催された世界最大のビジネス航空機ショー、ナショナル ビジネス アビエーション アソシエーション(NBAA)で発表し参考展示した、小型ビジネスジェットコンセプト機HondaJet 2600 Conceptについて、その後、顧客から高い評価を得るとともに市場におけるニーズの高さを確信したことから、今回の製品化を決定。また、この決定に伴い、エンジン、アビオニクス、胴体などの主要サプライヤーとの契約を締結したという。

 新型小型ビジネスジェット機は、ホンダ独自の技術である主翼上面エンジン配置、自然層流翼型・ノーズ、コンポジット胴体をさらに進化させたことで、最大11名の乗員・乗客が搭乗できるとし、通常のライトジェット機より20%、中型ジェット機に対しては40%以上燃費を向上させることで、ライトジェット機として世界で初めてノンストップでのアメリカ大陸横断が可能という。さらに、パイロット1名での運用を想定しているほか、長距離飛行にも適した広いキャビン空間と優れた静粛性も実現するとしている。

 ホンダ エアクラフト カンパニー取締役社長の山﨑英人氏は「新型小型ビジネスジェット機の製品化によるライトジェット機カテゴリーへの参入はHondaの新領域である『空のモビリティ』への新たなチャレンジです。これまでに培ってきたHonda独自の航空機向け先進技術のノウハウを生かし、持続可能な社会の実現と人々の生活の可能性を拡げる喜びを提供していきたいと思います」とコメントしている。

新型ビジネスジェット機の仕様

エンジン:Williams FJ44-4C
アビオニクス:Garmin G3000
最大定員:乗員1名+乗客10名または乗員2名+乗客9名
航続距離(NBAA IFR Range, 1乗員+4乗客)*:2625ノーティカルマイル
最大巡航速度*:450ノット
最大運用高度*:4万7000フィート

*目標性能

「ホンダジェット Elite II」