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ホンダ、「FAA/OEM Review Panel」に加入 ボーイングやエアバスなどと持続可能な航空燃料を評価

2022年6月23日 発表

写真はホンダジェット

 本田技研工業は6月23日、持続可能な航空燃料(SAF:Sustainable Aviation Fuel)の安全性を評価し、規格化を支援する国際団体「FAA/OEM Review Panel」へ加入したと発表した。

 FAA/OEM Review Panelは、FAA・機体メーカー・航空エンジンメーカーで構成され、SAFの機体やエンジンへの影響を評価している国際組織。現時点の参加企業は、Boeing、Airbus、Dassault、Embraer、De Havilland、Bell Helicopter、Bombardier、Sikorsky、General Electric、Pratt&Whitney、Rolls-Royce、Honeywell、Safran、Hondaとなり、同団体へ加入したメーカーとしてはアジア初という。

 SAFは、植物や廃棄物など化石由来ではない原料または持続可能な原料から生成され、従来のジェット燃料に対してCO2排出量を削減できることから、航空領域でのカーボンニュートラル実現に向けて重要な役割が期待されている。一方、SAFの使用にあたっては、FAA/OEM Review Panelの参加企業によって機体やエンジンへの安全性が評価され、米国材料試験協会(ASTM)の規格として制定される必要がある。

 同社は、今回の加入により、新たに開発されたSAFについて、ほかの参加企業とともに各種試験データのレビューを通じて安全性を評価し規格化を支援することで、SAFの安全性と普及に貢献していくとしている。

 また、同社では、2050年にホンダの関わるすべての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルを全社目標として掲げていて、航空領域では、ガスタービンと電動化技術による環境に優しい新たなパワーユニットの開発に加え、化石燃料に代わるカーボンニュートラル燃料およびCCUS技術の活用に関する研究を行っている。今後、独自の取り組みだけでなく、世界各国の企業や団体と連携を図りながら技術を進化させ、社会実装していくことでカーボンニュートラル実現を目指していくとしている。

ホンダが開発に取り組んでいる「Honda eVTOL」(電動垂直離着陸機)
ガスタービンエンジン