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ホンダ、小型ビジネスジェットコンセプト機「HondaJet 2600 Concept」初公開 世界初のアメリカ大陸横断可能なライトジェット機を「NBAA 2021」で参考展示

2021年10月13日(現地時間) 発表

HondaJet 2600 Concept(飛行イメージ)

 本田技研工業の航空機事業子会社ホンダ エアクラフト カンパニー(HACI)は10月12日(現地時間)、ライトジェット機として世界で初めてノンストップでアメリカ大陸横断が可能になる小型ビジネスジェットのコンセプト機「HondaJet 2600 Concept」を、米ネバダ州ラスベガスで開催されている「ナショナル ビジネス アビエーション アソシエーション(NBAA)」に参考展示した。

 HondaJet 2600 Conceptは、新たな需要や市場ニーズを検証するためのコンセプト機で、ホンダ独自の技術である主翼上面エンジン配置、自然層流翼型・ノーズ、コンポジット胴体を進化。優れた静粛性と、最大11名の乗員・乗客が搭乗でき長距離飛行にも適した広いキャビン空間、比類のない燃費性能を備えたとしている。

 性能・スペック面では、最大航続距離は2625ノーティカルマイル(約4862km)、最大巡航速度は450ノット(約833km/h)、最大運用高度は4万7000フィート(約1万4326m)。ライトジェットクラス最大の座席間スペースと室内の高さ、クラストップの快適性能を実現する与圧キャビン、高い静粛性、そして目的別に選べる3つの座席レイアウトを提供する。

 先進・安全技術として、シングルパイロット(乗員1名)での運用が可能となるコックピットには、オートスロットルやオートブレーキなど、システムの自律化および電動化を実現した高度な先進技術を新たに導入。パイロットの負荷を軽減するほか、機体運用の安全性徹底にも貢献するとしている。

 燃費性能では、通常のライトジェット機より20%、中型ジェット機に対しては40%以上の燃費向上実現を目指すとしている。

 HACI取締役社長の藤野道格氏は「これまで約5年の間、HondaJetからEliteへ、そしてElite Sへと常に先進技術の開発に取り組み、日々進化を遂げてきました。そしてこの度HondaJetとは異なるセグメントに向けた新しい機種のコンセプト機を市場ニーズ検証のため展示しました。高効率な大陸横断飛行が可能で、より多くの乗客が搭載でき、そして大幅なCO2削減に貢献する、未来のビジネスジェット機を提案します」とコメントしている。