ニュース

メルセデス・ベンツ、米国90万台以上のMBUX車両にChatGPT導入 ベータプログラム提供開始

2023年6月15日(現地時間)発表

 メルセデス・ベンツは6月15日(現地時間)、米国市場向け90万台以上の車両を対象に、MBUXの音声アシスタントシステムにChatGPTの機能を追加するベータプログラムを6月16日より提供開始すると発表した。顧客にアーリーアダプターとして最新テクノロジーを車両で試す機会を提供するものといい、米国でのベータプログラムは3か月続く予定としている。

 ベータプログラムの提供について、メルセデス・ベンツでは人工知能の利用拡大を目指したものといい、マイクロソフトのAzure OpenAI Service を通じてChatGPTの機能を統合することで、「Hey Mercedes」ではじまる音声コントロールがさらに直感的になるとしている。

 ベータプログラムの提供により、メルセデス・ベンツの開発者は特定の要求について有益な洞察を得ることができ、音声制御のさらなる開発において正確な優先順位を設定できるようになるという。また、ベータプログラムで得られた結果は、直感的な音声アシスタントをさらに改善し、より多くの市場と言語で大規模な言語モデルを展開する戦略を定義するために使用されるとのこと。

 メルセデス・ベンツ・グループAG経営委員、開発・調達担当最高技術責任者のマルクス・シェーファー氏は「当社の制御されたクラウド環境における ChatGPT と Microsoft の統合は、当社の自動車を顧客のデジタル ライフの中心にするためのマイルストーンです。私たちのベータ プログラムは、ChatGPT の機能を使用して、ナビゲーション クエリ、天気予報リクエストなどの既存の Hey Mercedes 機能を強化します。このようにして、自然な対話とフォローアップの質問によって会話をサポートすることを目指しています。当社のお客さまは、常に当社を信頼してデータ プライバシーを可能な限り最大限に保護することができます。すべては、メルセデスとの関係を再定義するという1つの大きな目標の下にあります」とコメントしている。