ユーグレナと佐川急便、次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を使用する「サステナブル再送プロジェクト」

ユーグレナの公式通販における配送の一部にサステオを使用

　ユーグレナと佐川急便は6月26日、双方が目指す持続可能な社会の実現に向けた温室効果ガスの排出量削減に向け、ユーグレナ製品の公式通販における配送の一部に次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を使用する「サステナブル配送プロジェクト」を同日から開始すると発表した。

　このプロジェクトでは、購入者が通常の化石由来燃料（軽油）と比較して温室効果ガス排出量が少ない次世代バイオディーゼル燃料を用いた「サステナブル配送プロジェクト」に、ユーグレナの公式通販サイト「ユーグレナ・オンラインショップ」から参加し、共に問題解決に取り組める仕組みを構築。次世代バイオディーゼル燃料の普及における価格や供給方法といった課題に対して、購入者、商品販売元のユーグレナ（荷主）、商品配送を担う佐川急便の三者が按分して費用を拠出することで、削減が難しいと言われているトラック輸送による温室効果ガスの排出量削減を目指していく。

サステナブル配送プロジェクトの概要

　従来の環境対策は、企業のみが環境対策コストを負担する構造になっており、事業活動との両立に課題を抱えているという。本来、環境対策は社会全体で解決すべき課題であることから、今回のプロジェクトでは、個人と企業が共に取り組む仕組みを提案。参加する購入者にバイオ燃料導入に伴うコストの一部を支援してもらうことからスタートし、その後、支援額と同額を配送を担う佐川急便と商品販売元（荷主）であるユーグレナがそれぞれ拠出することにより、三者協同での社会課題の解決を目指していく。

　個人の購入者は、ユーグレナの公式通販サイト「ユーグレナ・オンラインショップ」特設ページにて、6月26日から「サステナブル配送プロジェクト（一口支援1000円）」の参加募集を開始。プロジェクトの初期目標として、佐川急便の配送でお届けするユーグレナ製品を対象に、大型トラック6台が１か月間の配送に使用する燃料＝約3000L（のべ1万2000kmの走行を想定）を、サステオに置き換えることを目指す。

　ユーグレナは、公式通販サイト「ユーグレナ・オンラインショップ」より、「サステナブル配送プロジェクト」に賛同する購入者の参加を募り、集まった支援額と同額を「サステオ」導入費用として拠出し、佐川急便に「サステオ」を供給。今回提供する燃料は、バイオ燃料20％と石油系軽油80％の混合品となる。

　佐川急便は、「サステナブル配送プロジェクト」に集まった支援額と同額を「サステオ」導入費用として拠出し、佐川急便浜松営業所において「サステオ」の使用を開始する。「サステオ」は同営業所内のインタンク（自社敷地内の給油スタンド）へ給油後、同営業所の車両で使用する。「サステオ」による排出削減量を特定の荷主（今回はユーグレナ）へ割り当てる計算方法（ISO 22095：2020 Chain of custodyにおけるBook and Claim modelを参照）を採用し、第三者機関の検証を受けることで、公平性・透明性を担保する。

　これにより、不特定多数の荷物を混載する宅配便事業において荷主とともに脱炭素を推進する際の障壁となっていた「車両」「荷物」「環境価値」の物理的な一致の制約を解消し、排出量を抑制した輸送サービスの実現を目指していく。プロジェクト終了後には、実際に使用した「サステオ」の総量に基づき、荷主であるユーグレナ向けに第三者機関の検証を受けたCO2排出量の削減証明書を発行予定としている。