ニュース

三菱自動車、新型「トライトン」でアジアクロスカントリーラリー2023参戦 田口勝彦選手の新起用など参戦体制発表

2023年6月30日 発表

7月26日にタイで世界初披露される新型「トライトン」でアジアクロスカントリーラリー2023に挑む

 三菱自動車工業が技術支援する「チーム三菱ラリーアート」は6月30日、8月に開催予定のアジアクロスカントリーラリー(AXCR)の参戦体制を発表した。三菱自動車の増岡浩氏が2022年同様に総監督を務め、ドライバーには2022年のAXCR覇者であるチャヤポン・ヨーター選手(タイ)、リファット・サンガー選手(インドネシア)を引き続き起用し、さらに日本人ドライバーの田口勝彦選手を新たに起用することをアナウンスした。

 AXCR2022において初出場・初優勝を果たしたチーム三菱ラリーアートは、ドライバー/コ・ドライバーにディフェンディングチャンピオンのチャヤポン・ヨーター選手(タイ)/ピーラポン・ソムバットウォン選手(タイ)、2022年5位のリファット・サンガー選手(インドネシア)/シューポン・シャイワン選手(タイ)に加え、田口勝彦選手/保井隆宏選手の日本人コンビが加わり、計3台の新型「トライトン」T1仕様(改造クロスカントリー車両)で連覇に挑む。同チームを運営するタントスポーツ(タイ)には、三菱自動車からダカールラリー2連覇の経験をもつ増岡浩氏が総監督として指揮を執るほか、開発部門のエンジニアがチームに帯同し、テクニカルサポートを行なう。

新型トライトン

 チームは6月19日~23日にタイの中央、カオヤイ国立公園周辺のオフロードコースで本番を想定した高負荷の耐久テストを実施。ボディ、フレーム、シャシー、エンジンなど全てが刷新された新型トライトンをベースに、競争力を大幅に向上。今回のラリーカー耐久テストでは5日間で約800kmの走り込みを行ない、主に車体とエンジンの信頼性・耐久性を確認しながら本番に向けた調整を実施したという。

 今回の発表について、チーム三菱ラリーアート総監督の増岡浩氏は「すべてが生まれ変わった新型『トライトン』はベース車の良さを活かしてさらにハンドリング性能、悪路での走行安定性、乗り心地を向上させました。また、ターボチャージャーの改良により低回転から高回転域まで全域でのエンジンレスポンスを向上させ力強い走りを実現させ、どのような路面状況にも対応できる素晴らしいラリーカーに仕上がりました。今回の現地耐久テストでは大きな初期トラブルもなく本番よりもハードなコース設定でしたが、テストカーはそれぞれ約800kmを走破し、期待以上のパフォーマンスを確認することができ、2連覇に向けて大きな手応えを感じました」とコメントしている。

 なお、今回で28回目を迎えるAXCR2023は、8月13日にタイ有数の観光地であるパッタヤーでのセレモニアルスタートによって開幕。翌14日から本格的な競技がスタートし、カンボジア国境に沿うように東へ移動し、17日にラオスに入国、19日にゴールを迎える。総走行距離は2000kmほど、そのうち競技区間も1000kmを超え、今年もコースは山岳部、密林地帯、泥濘路、川渡りなど変化に富み、走破性と耐久性が問われる難コースが予想される。また、今年は例年通り雨期である8月に開催されるため、2022年以上に厳しいマッドコンディションとなることが想定されているという。

チーム三菱ラリーアート
チャヤポン・ヨーター選手(タイ)/ピーラポン・ソムバットウォン選手(タイ)
リファット・サンガー選手(インドネシア)/シューポン・シャイワン選手(タイ)
田口勝彦選手/保井隆宏選手