BYD、新型EV「ATTO 3」で中国ブランド初の型式指定認証取得 CEV補助金85万円対象車両に

　BYDの日本法人BYD Auto Japanは7月13日、販売中のEV（電気自動車）「ATTO 3」が、2023年6月28日付けで国土交通省より型式指定認証を取得したと発表した。これにより「ATTO 3」は、次世代自動車振興センターよりクリーンエネルギー自動車導入促進補助金（以下、CEV補助金）において85万円の補助対象車両として承認された。なお、中国自動車ブランドの自動車が型式指定認証を取得するのは、今回が初としている。

　BYD Auto Japanの日本発売モデル第1弾EV「ATTO 3」は、価格440万円で2023年1月末より販売開始した。これまでBYD Auto Japanでは「ATTO 3」を販売するにあたり、輸入自動車特別取扱制度（以下、PHP）を利用していた。PHPは輸入自動車のために設けられた認証制度で、安全や環境などに関する基準への適合性を書類で審査し、その結果を1台ごとに行なう新規検査において活用するもの。PHPの場合、新規検査において運輸支局などで現車提示が必要となるほか、一型式あたりの年間販売予定台数が5000台以下であることが条件となっている。

　一方、型式指定制度は、あらかじめ国土交通省へ申請・届出を行ない、保安基準への適合性などについて審査を受けるもので、型式指定制度の場合、事前に現車による基準適合性審査と生産管理体制を含む品質管理審査を受け、承認を得ることで、新規検査における現車提示が省略される。そのため、検査の合理化・迅速化が可能になるほか、販売予定台数に上限はない。

　BYD Auto Japanでは、2022年来「ATTO 3」の型式指定認証取得に向け準備を進めてきた。2023年6月28日付けで国土交通省より認可を取得し、この型式指定認証取得により85万円の補助対象車両として承認されたことで、日本国内における販売活動を加速させていく。