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住友ゴム、米国の車両故障予知サービスベンチャーのViaductと「センシングコア」の共同実証実験開始

2023年8月7日 発表

住友ゴムとViaductが共同で実証実験を開始

 住友ゴム工業は8月7日、トータルフリートマネジメントサービスの実現を加速すべく、AIを活用した車両故障予知ソリューションサービスを提供する米国のベンチャー企業であるViaduct(バイアダクト)と共同実証実験を開始したと発表した。

 実証実験では、ViaductのAIを活用した車両故障予知ソリューションサービスと、住友ゴムの自動車の車輪速解析技術をベースとする独自のセンサーレスのセンシング技術「センシングコア」を組み合わせることで、タイヤに加え、エンジンやブレーキなどを含めた車両状況をリアルタイムで把握することを目指していく。車両全体のモニタリングが可能になることで、走行時の安全性向上に繋がるとともに、車両の稼働率向上やメンテナンスコストの削減が期待でき、フリート事業者が抱える課題の解決に貢献するとしている。

 同社のソリューションビジネスでは、これまでにTPMSを活用した「空気圧・温度管理サービス」において、タクシー・リース・レンタカーの各事業者と実証実験を実施。今回の取り組みでは、北米で200万台以上の車両に車両故障予知ソリューションサービスを提供してきた実績を持つViaduct開発のインターフェース「TSIエンジン」と、さらに一歩踏み込んだセンシングコアの“タイヤの摩耗検知技術”の検証を行ない、両社の情報面・技術面での連携を通じて、より高度なトータル車両故障予知ソリューションサービスの展開に繋げていく。

実証実験のイメージ

 住友ゴムでは、CASE/MaaSに対応する高い安全性能・環境性能を実現するために、タイヤ開発および、周辺サービスの開発コンセプトである「SMART TYRE CONCEPT」を掲げている。その周辺サービスの中核を担うセンシングコアにおいては、すでに約40社の自動車メーカーにアプローチしており、順次納入を進めていく計画としており、2020年代後半には、メンテナンス・保険・リースなどを組み合わせたフリートのトータルマネジメントサービスの展開を目指していく。