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住友ゴム、独自のタイヤセンシング技術「センシングコア」が進化してタイヤ摩耗量の検知が可能に

車輪速信号とエンジンなどの情報からトレッド剛性を算出し、タイヤ摩耗量を検知

2021年2月9日 発表

 住友ゴム工業は2月9日、独自のタイヤセンシング技術「SENSING CORE(センシングコア)」を進化させ、タイヤの摩耗量を検知する技術を新たに確立したと発表した。従来から検知可能だったタイヤ空気圧、荷重、路面状態に加えて、タイヤ摩耗が検知できるようになった。

 2017年5月に発表されたSENSING COREは、同社がタイヤ開発で培ったタイヤの動的挙動に関する知見と、タイヤの回転により発生する車輪速信号を解析するデジタルフィルタリング技術を融合させることで、タイヤに関するさまざまな状態を検知する技術。この技術はタイヤそのものをセンサーとして利用するため、タイヤへの付加的なセンサーの追加を必要とせず、メンテナンスフリーであるというのが大きな特徴になっている。さらに、車輪速信号などの必要な情報をクラウドにアップすることで、クラウド上で検知することも可能という。

 今回、これまでの開発で得られた知見を元に、車輪速信号とエンジンなどの情報からタイヤのトレッド剛性を算出することで、タイヤ摩耗量の検知が可能になった。この新技術によって、ドライバーへタイヤの摩耗状態を提供することが可能になる。また、得られた摩耗状態をクラウド経由で集中管理することで、モビリティサービスや運送事業者などの安全運行やメンテナンスコストの大幅な削減などへの応用が見込まれるとしている。

得られた摩耗状態をクラウド経由で集中管理することで、モビリティサービスや運送事業者などの安全運行やメンテナンスコストの大幅な削減などへの応用が見込まれる
センシングコアの摩耗検知技術イメージ