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自工会、水素エネルギーで音楽イベントやお笑いライブ ジャパンモビリティショーで「H2エナジーフェスティバル」

水素エネルギーで音楽イベントやお笑いライブを実施する「H2 Energy Festival(H2エナジーフェスティバル)」

水素エネルギーで音楽イベントやお笑いライブを実施するH2エナジーフェスティバル

 自工会(日本自動車工業会)は8月30日、ジャパンモビリティショーの入場チケットの発売を開始するとともに、開催概要説明会を開催した。ジャパンモビリティショーは、これまで自工会が主催してきた東京モーターショーを、自動車だけでなくモビリティの分野まで拡大していく展示会。10月26日から11月5日までの日程で開催され、一般公開は10月28日から始まるが、新しい自動車などはもちろん、これまでになかった数多くの取り組みを実施していく。

 新たな取り組みとして発表された1つが、「H2 Energy Festival(H2エナジーフェスティバル)」。H2エナジーフェスティバルは名前のとおり、水素エネルギーを使用したイベントで、有料エリアを会場となる東京ビックサイトの南館に設け、アーティストによるライブ、芸人のお笑いライブ、東京FMによる公開生放送を実施していく。

水素エネルギーで音楽イベントやお笑いライブを実施することを発表する日本自動車工業会 モーターショー委員会 委員長 長田准氏(右)、同 次世代モビリティ領域長 田中正実氏(左)

 よく知られているように、日本政府は国際公約として2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言している。これは世界的な流れでもあり、各国はいかにしてカーボンニュートラルを実現するかに取り組んでいる。

 自動車業界も同様に取り組んでおり、それがxEVと呼ばれる電動化車両の技術開発や増加施策につながっている。

 その1つの解決策として日本が取り組んでいるのが、水素エネルギーの活用。日本政府として6月6日に「水素基本戦略」を策定。さまざまな形で水素エネルギーの活用を図っていくとしている。

ジャパンモビリティショーの入場料に加えて別料金で実施

 自工会の音楽イベント、お笑いライブの開催はこの流れに沿ったもので、H2エナジーフェスティバルはイベントで使用する電力に水素由来のものを使用。水素の電力変換としては、すでに実用化されているFC(燃料電池)のほか、開発中の水素燃焼発電機などもあるが、すでに実用化されているFCを中心に用いられていくイベントになるだろう。

 長田委員長によると、31組の一部は「よしもと」などからも参加するとしており、1日に3組のライブを実施。平日2000円~3000円、土日祝3000円~4000円、10月30日は終日無料と別料金でのイベントになり、収容人数1万人規模(スタンディング)の会場で、毎日さまざまなパフォーマンスを展開していく。長期間実施するため、開催時点で水素エネルギーを使った最大規模のイベントになるのは間違いない。

 多くの一般の人や発信力のあるアーティストや芸人が同時に水素社会の一端を体感できるイベントとなり、将来的な水素の社会実装に関しての知見も数多く生まれるものと思われる。