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タダノ、世界初のフル電動ラフテレーンクレーン「EVOLT eGR-250N」日本導入 価格1億4800万円(税別)

2023年12月6日 発表

1億4800万円(税別)

バッテリ式フル電動ラフテレーンクレーン「EVOLT eGR-250N」

 タダノは12月6日、世界初となる最大吊上げ荷重25t吊りのバッテリ式フル電動ラフテレーンクレーン「EVOLT eGR-250N」を2023年12月8日より発売すると発表した。価格は、1億4800万円(税別)。EVOLT eGR-250Nは、クレーン作業と走行のすべての操作をバッテリだけで稼働する吊上げ性能25tクラスのラフテレーンクレーンで、フル電動での実用化は世界初としている。

 EVOLT eGR-250Nは、従来のディーゼルエンジンを搭載したモデルと同等の走行性能とクレーン性能を有し、満充電状態で平均的な1日のクレーン作業が可能となる製品となり、吊上げ性能25tのラフテレーンクレーンは、日本国内で最も需要が高く、汎用性も高いクラスになるため、日本市場投入が決定された。

EVOLT eGR-250Nの主な特徴

 EVOLT eGR-250Nの主な特徴は、「従来機と変わらない基本性能」として、最大吊上げ性能25t、最大作業半径34m、最大地上揚程44.2m、最高速49㎞/hと、従来のGRシリーズの25tクラスと同等の吊上げ性能と走行性能を有するとともに、同社のG5シリーズでも搭載している「タダノビューシステム」や「セットアップラジコン」などを継続して搭載し、従来機から違和感なく快適な操作と運転を可能としている。

 走行やクレーン作業時の騒音も大きく改善し、従来のモデル「GR-250N」との比較で、定常走行時で78dBから71dBに、クレーン作業時で104dBから94dBへと、環境面に加え、騒音にシビアな現場での使用に静粛性の新たな付加価値を提供。

 走行用モータとして、最大出力97kW(132PS)、最大トルク2500Nmの高出力モータを2基搭載。加速性能が飛躍的に向上し、ギヤ変速時のショックもなく、スムーズな走行が可能となり、オペレータのストレスを軽減するとしている。

 駆動用バッテリは、容量226kWhのリチウムイオン電池を使用。使用の目安として、クレーン作業約5時間+走行約42㎞(クレーン作業のみなら約11時間、走行のみなら約70㎞)と、満充電で平均的な1日のクレーン作業と走行が可能。

 また、充電時間は急速充電で約2.5時間、普通充電で約8時間。なお、急速充電方式は日本で普及が進んでいるCHAdeMO方式を採用し、普通充電はAC200V三相商用電源を採用し、作業現場でプラグイン状態でのクレーン作業も可能としている。

 同社では、今回のEVOLT eGR250Nは、同社の長期環境目標の実現に近づける第1弾製品と位置付け、引き続き海外向けのラフテレーンクレーン、高所作業車、そしてクローラクレーンなど、他のカテゴリ製品の電動化への開発にも着手、今後も環境対応を進めるとしている。