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クボタ、3DモデルやARを活用した建設機械の故障診断アプリ「Kubota Diagnostics」

12月18日から米国で導入開始。2021年以降に日本を含む世界市場に順次展開

2020年12月21日 発表

AR(拡張現実)による故障箇所の確認

 クボタは12月21日、建設機械の故障診断アプリ「Kubota Diagnostics」を開発したと発表した。故障診断のプロセスを効率化して、故障した機械の停止時間(ダウンタイム)を削減するとともに、故障内容の情報を効率的に収集することで、アフターサービスの品質向上に役立てていくとのこと。12月18日から米国で導入開始し、2021年以降に日本を含む世界各地の市場に順次展開していく予定。

 建設機械の稼働率低下はユーザーの収益低下に直結するため、故障による機械の停止時間を極力短縮させることはメーカーやディーラーの重要課題となっている。故障した製品はディーラーのサービスエンジニアが修理をするのが一般的で、従来、サービスエンジニアはWeb上のマニュアルをもとに故障診断をしていたが、故障診断に時間がかかり、機械の停止時間が長くなるケースがあったという。

 こうした背景から開発された今回のKubota Diagnosticsはサービスエンジニア向けのタブレット・スマホ用アプリで、運転席に表示されるエラーコードや発生症状から、故障箇所を特定する診断フローを提供。また、3DモデルとARの活用で迅速で効率的な故障診断をサポートし、機械の停止時間削減に寄与するという。

 また、アプリを通じて故障内容の情報をクボタが効率的に収集することができるため、アフターサービスの品質向上や故障予知、顧客ニーズを一層反映した製品開発などに生かすことが可能になるとしている。

アプリの操作画面