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ブリヂストンのモータースポーツ活動60周年 石橋秀一CEOが今後のサステナブルなグローバルモータースポーツ活動を語る
2023年12月15日 20:58
- 2023年12月15日 開催
ブリヂストンは12月15日、モータースポーツ活動を始めてから60周年を迎えたことを受け、活動総括と今後に向けたサステナブルなグローバルモータースポーツ活動についての記者会見を開き、取締役代表執行役Global CEO 石橋秀一氏と常務役員 製品開発管掌 草野亜希夫氏が登壇した。
ブリヂストンがモータースポーツ活動を開始してから60周年を迎えたことを機に、モータースポーツにかける情熱を再確認したといい、石橋CEOはサステナビリティを中核に据え、活動を進化させる決意を“Passion to Turn the World(世界を変えていく情熱)”という新たなメッセージに込め、サステナブルなグローバルモータースポーツ活動を強化していくと発表。このメッセージには、ブリヂストンがモータースポーツを通じてレースを楽しみ、勝つことにこだわり、「極限へ挑戦」し、イノベーションを加速させていく情熱、さらに仲間とともに持続的なモビリティ社会を支えていくという情熱を表現したものとなっている。
これまでブリヂストンはモータースポーツをタイヤメーカーとしての「原点」と位置づけ、60年のモータースポーツ活動の中で“Passion for Excellence”、全ての瞬間においてエクセレンスを追求する情熱、技術力、モノづくり力、ブランド力、人財育成を磨き上げてきたといい、これらは現在のプレミアムタイヤビジネスの基盤になっているという。今後はサステナブルなグローバルモータースポーツ活動を通じ、レースを「走る実験室」として極限の条件で技術を磨き、“From Circuit to Street”のコンセプトのもと市販用タイヤ開発の次のステージへつなげ、進化させていくとした。
この“市販用タイヤ開発の次のステージ”の中核は、商品設計基盤技術「ENLITEN(エンライトン)」が担う。ENLITENはタイヤ性能を従来品対比で向上させた上で、求められる複雑な性能をモビリティ、顧客ごとにカスタマイズする商品設計基盤技術。モータースポーツタイヤにおいて、レース条件、クルマ・ドライバーの最高のパフォーマンスを支える性能へのカスタマイズを繰り返すことによってENLITEN技術の進化を早く実現し、その技術を市販用タイヤへ反映することで価値創造を広げていく。
ブリヂストンでは、ENLITENで強化するサステナブルなグローバルモータースポーツ活動をコアとしてブランド力を進化させ、レースを支える姿、情熱を示すことで「サステナブルなプレミアムブランド」を築いていくとのこと。
同時に、サステナブルなグローバルモータースポーツ活動を通じて原材料調達からリサイクルまで、タイヤを「創る」「使う」、原材料に「戻す」というバリューチェーン全体のサステナビリティをいち早く推進していく。モータースポーツタイヤにおいては、再生資源・再生可能資源比率を65%以上とすることに挑戦し、100%再生可能エネルギーを活用した生産、カーボンニュートラルなタイヤ輸送を実現していく。また、タイヤのケミカルリサイクルへも挑戦していくという。
また、ブリヂストンは12月8日にABB FIA フォーミュラE世界選手権(フォーミュラE)2026-2027シーズンから単独タイヤサプライヤーに選定されたことを発表。今回決定したブリヂストンのフォーミュラEへのタイヤ供給は、2026-2027シーズンから2029-2030シーズンの4年を期間としている。このことについて、石橋CEOは「ブリヂストンのモータースポーツ活動60周年を迎えた年に約15年ぶりにFIA世界選手権に復帰を果たし、新たな挑戦に臨めることを大変うれしく思います。フォーミュラEへのタイヤ供給を通じて、これまでご説明してきたバリューチェーン全体でのイノベーションをグローバルでさらに加速させ、当社の使命である“最高の品質で社会に貢献”のもと、持続可能な社会の実現へ貢献していきます。ブリヂストンはあなたの最高を支える存在であり続け、モビリティの未来になくてはならない存在となるためにサステナブルなグローバルモータースポーツ活動を推進していきます。そして、モータースポーツを愛する仲間とともに、これまでも、そしてこれからもずっとモータースポーツに限りない情熱を注いでいきます」と語りプレゼンテーションを締めくくった。