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トヨタ、CP、TLS、SCG、CJPTによる協業基本合意書を締結 タイから始まるカーボンニュートラル社会の実現を目指す

2023年12月19日 発表

左から、中嶋裕樹CJPT代表取締役社長、Soopakij Chearavanont CP会長、佐藤恒治トヨタ社長 兼 CEO、Dhanin Chearavanont CP上級会長、豊田章男トヨタ会長、Roongrote Rangsiyopash SCG社長 兼 CEO、Suphachai Chearavanont CP CEO、Kachorn Chiaravanont True Leasing Co., Ltd.社長 兼 CP執行役員

FCEVやバッテリEV、HEVに加え、軽自動車でもカーボンニュートラルに貢献

 トヨタ自動車と、Charoen Pokphand Group(CP)、True Leasing(TLS)、Siam Cement Group(SCG)、Commercial Japan Partnership Technologies(CJPT)は12月19日、タイでのカーボンニュートラル実現に向けた協業において、CPとSCGの現場での物流効率化や、タイでの使われ方に応じたカーボンニュートラル車両の導入といったこれまでの成果を踏まえ、さらに取り組みを加速するための協業基本合意書を締結したと発表した。

 今後、タイに設立された新会社「Commercial Japan Partnership Technologies Asia Co., Ltd.」も加わり、業界を超えて力を合わせ、他国も必要と感じる、タイならではのタイから始まるカーボンニュートラル社会の実現を目指していくとした。

左から、中嶋裕樹CJPT代表取締役社長、佐藤恒治トヨタ社長 兼 CEO、Soopakij Chearavanont CP会長、Roongrote Rangsiyopash SCG社長 兼 CEO、Kachorn Chiaravanont True Leasing Co., Ltd.社長 兼 CP執行役員

 トヨタ、CP、TLS、SCG、CJPTの各社は、CP上級会長Dhanin Chearavanont氏、SCG社長 兼 CEO Roongrote Rangsiyopash氏とトヨタ社長(当時)豊田章男氏の深い信頼関係のもと、タイ国民6700万人の幸せに向け、「想いを同じくする仲間とみんなで、今すぐできることをする」を合言葉に、データ、モビリティ、エネルギーの3つの領域で、取り組みを進めてきた。

「データソリューション」では、CPとSCGの小売・物流ビッグデータと、交通流・車両データを活用した積載効率向上や配送ルート最適化により、実証店舗で約15%のCO2を「今すぐ」削減。「モビリティソリューション」では、FCトラック、Hilux Revo BEV concept、JPN TAXI LPG-HEV、商用軽バンなど、タイでの使われ方に応じたさまざまな車両を導入した物流・人流の実証で、約68t/年のCO2削減効果を確認。肥料散布用FCドローンの飛行実証にも成功した。

CPとSCGの物流現場視察(タイ)

 また、「エネルギーソリューション」では、「タイならでは」の資源を有効に活用すべく、Charoen Pokphand Foods養鶏場の糞尿やトヨタ拠点での廃棄食料由来のバイオガスから水素を製造する装置をタイに初めて導入し、FCトラックやFCドローンの燃料として活用。レース車両への活用も12月末に予定されている。

 さらに、太陽光発電や蓄電池システムを活用した拠点内エネルギーマネジメントも実行計画化した。

多様なカーボンニュートラル車両を物流現場で実証(タイ)

 今後、タイでの使われ方に応じた「マルチパスウェイ」の考え方の下、燃料電池車(FCEV)やバッテリEV(BEV)の導入に加え、タイ社会で、今求められるハイブリッド車や“軽”自動車でもカーボンニュートラルに貢献するとともに、タイの資源や使われ方に応じた再エネの利用で、「つくる」「はこぶ」「つかう」一体となったエネルギー効率向上・コスト低減を図っていくとした。

 また、データ活用による物流効率化では、3社の小売・物流データやトヨタの「デジタルツイン技術」を活用し、エネルギーマネジメントや交通管制などの社会システムとの連携により、人・物・エネルギーの流れを最適化していく。