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トヨタ、タイ10時間耐久レースにプリウスで参戦 GR86 CNF conceptと水素エンジンカローラの3台体制

2023年12月18日 発表

ORC ROOKIE GR86 CNF concept

走りの魅力と燃費性能を両立したハイブリッド技術を鍛える

 トヨタ自動車は12月18日、タイのチャーン・インターナショナル・サーキットで12月22日~23日(現地時間)に行なわれる「IDEMITSU SUPER ENDURANCE SOURTHEAST ASIA TROPHY 2023」(タイ10時間耐久レース)に、カーボンニュートラル燃料を使用したGR86「ORC ROOKIE GR86 CNF concept」、水素エンジンカローラ「ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept」のほか、新たにハイブリッド(HEV)の「プリウス」をベースにした「CP ROOKIE PRIUS CNF-HEV GR concept」を加えた3台をROOKIE Racingの参戦車両として投入すると発表した。

 今回新たに参戦するプリウスは、市販の車両をベースに開発したもの。市販のプリウス(HEV)でレースに参戦するのは、トヨタとして今回が初めてとなる。

 また、Toyota Gazoo Racing team Thailandの参戦車両のうち、カローラ、86、ヤリスの3台についても、カーボンニュートラル燃料を使用して走行する予定。モータースポーツを起点としたカーボンニュートラルの選択肢を広げる挑戦を、アジアの仲間とともに推進していくとした。

ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept

 トヨタは、水素エンジンカローラや、カーボンニュートラル燃料を使用したGR86のスーパー耐久シリーズ参戦を通じて、カーボンニュートラル社会実現に向けたマルチパスウェイの取り組みを加速。これら2つの車両は2022年のタイ25時間耐久レースにも参戦し、日本とは異なる環境下でクルマを鍛えることにも挑戦した。今回は、さらにそのマルチパスウェイの取り組みを広げるため、特にアジアやタイのカーボンニュートラル実現において有効な選択肢の1つであるHEVを参戦車両に加え、燃料にはカーボンニュートラル燃料を使用する。

 これまでTOYOTA GAZOO Racingは、WEC(世界耐久選手権)参戦を通じて、Racing Hybridの技術を磨いており、今回はプリウスにスポーツ走行に適した技術を投入し、走りの魅力と燃費性能を両立したHEV技術を鍛えていく。

 さらに、タイでのカーボンニュートラル社会実現に向けた仲間であるCharoen Pokphand Group(CP)の執行役員兼、CPの交通サービス事業を担うTrue Leasingの社長であるカチョーン・チャラワノン氏がプリウスのドライバーとして参戦し、仲間とともに未来の可能性を広げることに挑戦する。

 水素エンジンカローラは、カーボンニュートラル社会実現に向けた選択肢を広げる挑戦を続けており、モータースポーツを通じて集まった仲間は、国内外51まで増加。今回の参戦では、CPの養鶏場の鶏糞から生成されたバイオガスと、トヨタの拠点であるToyota Daihatsu Engineering&Manufacturing(TDEM)で発生した廃棄食料から生成されたバイオガスを使い、TDEMの水素製造機で製造した地産地消の気体水素を、水素エンジンカローラの燃料の一部に使用する。

 また、イベント会場では、CPとの協業における実証実験に使用したFCドローンを初披露し、タイの仲間とともに推進中の水素を「つくる」「はこぶ」「つかう」の取り組みを紹介する。水素利活用モデルの構築に向けた取り組みの仲間を、タイを起点としたアジアにも広げていくとした。

CPとの協業における実証実験に使用したFCドローン

参戦車両

オーアールシールーキーレーシング(ORC ROOKIE Racing)

・ORC ROOKIE GR86 CNF concept
・ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept

シーピールーキーレーシング(CP ROOKIE Racing)

・CP ROOKIE PRIUS CNF-HEV GR concept

参戦予定ドライバー(追加・変更の可能性あり)

・MORIZO選手
・小倉康宏選手
・カチョーン・チャラワノン氏
・佐々木雅弘選手
・片岡龍也選手
・石浦宏明選手
・大嶋和也選手
・蒲生尚弥選手
・山下健太選手
・平良響選手
・加藤恵三選手
・豊田大輔選手