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グッドイヤーのタイヤインテリジェンステクノロジー「グッドイヤー・サイトライン」とZFの車両運動制御ソフトウェア「キュービックス」、統合で運転時の快適性、制御性が向上

2024年1月9日(現地時間) 発表

グッドイヤーとZFが協業を発表した

安全性能やドライビングダイナミクスが向上

 グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー(以下、グッドイヤー)とZFは1月9日(現地時間)、「タイヤ・インテリジェンス・技術」と「車両運動制御ソフトウェア」の統合における協業を発表した。

 今回の協業では、グッドイヤーのタイヤ・車両・道路の状況を検知するタイヤ・インテリジェンス・テクノロジー「Goodyear Sightline(グッドイヤー・サイトライン)」と、ZFのブレーキおよびステアリング・システム、車両のセミアクティブ・ダンピング・システムやその他シャシーシステムおよび駆動システムを制御できる車両運動制御ソフトウェア「cubiX(キュービックス)」の統合を実施。これにより、タイヤと路面状況のデータがシャシーシステムに提供されることで、運転時の快適性、制御性および効率性の向上が図れるという。

 グッドイヤーとZFは、リアルおよびバーチャル環境下でのテストなどを通じて、車両の運動性能と安全性を向上させる統合ソリューションの可能性を発見。例えばハイドロプレーニング現象のリスクを低減させるグッドイヤー・サイトライン・ソリューションは、ハイドロプレーニング現象を早期に検出し、車両制御のための最適な速度を提示するが、さらに深刻なハイドロプレーニング現象が検知された場合は、タイヤ・インテリジェンスからの情報を取得したキュービックスソフトウェアがシャシーアクチュエーターに車両を安定させるよう指示を出すといったように、グッドイヤー・サイトラインとの相乗効果によってステアリングの操舵性を確保し、車両の応答性および安定性を向上させ、運転者の負荷を軽減するとしている。

 ZFのシャシー・ソリューション部門担当取締役のマーティン・フィッシャー氏は、「グッドイヤー・サイトラインとキュービックスの統合は、ソフトウェア定義車両(Software Defined Vehicle=SDV)の時代において、キュービックスの価値をさらに高めることになります。これにより、お客さまは車両運動制御とタイヤ・インテリジェンスの双方で、カスタマイズと最適化が可能になります」と述べている。

 また、グッドイヤーのグローバルオペレーション担当シニアバイスプレジデント兼最高技術責任者のクリス・ヘルセル氏は、「道路に接する唯一の部品であるタイヤが、デジタル化され、車両制御と連動することにより、自動車の性能と安全性をさらに向上させることができます。ZFとの協業は、タイヤ・インテリジェンスとソフトウェア・アプリケーションの連動がモビリティに及ぼす好影響について示すいい機会になります」とコメントしている。

 なお、今回の協業による技術はCES2024にて、車両技術および先進モビリティ部門の「CES 2024 Innovation Award」を受賞している。