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ダイハツ、型式指定取消の3車種について「型式指定の再取得は目処立たず」

2024年1月26日 発表

 ダイハツ工業は1月26日、ダイハツ「グランマックス」、トヨタ「タウンエース」、マツダ「ボンゴ」の3車種が、国土交通省より型式指定取消の行政処分となったことを受け、現状について説明した。3車種については、あらためて型式指定の取得を目指す方向性であるが、現状としては型式指定の申請がいつできるようになるのか、目処は立たない状況という。

 今回、型式指定の取消の行政処分を受けた3車種については、自動車の型式指定申請に係るオフセット前面衝突試験及びフルラップ前面衝突試験において、本来、センサーにより衝突を検知して作動するエアバッグをタイマーで作動させる等、試験車両に対する不正な加工を行ない、申請に係る自動車と異なる構造の自動車を用いて試験を実施した。不正の手段により自動車の型式について指定を受けたことが、ダイハツによる不正の中で特に悪質であると判断されたことが報告された。

 現在、3車種を利用するユーザーに対しては、国交省の発表にある「取消しの日までに製作された自動車については、型式指定の取消しの効力は及ばないものとする」のとおり、「すでにご使用いただいている車両については、継続して使用いただくことについては支障がなく、また車検等についても、通常通り受けることができる」との認識を示した。

 同社では「3車種のトラックについては、主にインフラを支えるような業種の方々にお使いいただいています。例えば、水道の工事を住宅街に入り込んでやっていただく方とかさまざまです。そういった方々は軽トラでは小さすぎて、1tトラックでは大きすぎるという、ご指定をいただくようなクルマでございます」と、他に代替できる商品はなく、型式指定の再取得を目指す方向性であるとの認識が示された。

 ただ、型式指定の再取得に向けては、「国土交通省からの是正命令を受け、それに対する再発防止策等の報告を求められてるということで、是正命令に対する対応を優先するということを進めるとともに、認証を正しく取得していないクルマの確認等の作業も進行中で、こういった作業をまずは優先して進めることが必要」と、現状としては型式指定の再取得がいつできるようになるのか見通しが立たない状況という。