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ダイハツ、国土交通省から是正命令・型式指定取消を受けたことについて現状説明

国土交通省から是正命令・型式指定取消を受けたダイハツ工業

不正行為は46車種156件

 ダイハツ工業広報部は、国土交通省から是正命令を受けたこと、3車種(ダイハツ グランマックス、トヨタ タウンエース、マツダ ボンゴのトラックタイプ、年間6000台程度生産)が型式指定取り消しの手続きが始まったことについての説明を行なった。

 ダイハツ工業としては、「(国交省から)是正命令を受けたことを真摯に受け止め、トヨタの協力を受けながら1日も早い再生に向けて再発防止策の徹底と改善を図ってまいりたい」とし、是正命令受領にあたり1か月以内に再発防止策および徹底した改善策の報告も求められており、それらの発表も行なっていくという。

 ダイハツはトヨタとともに90万件について調べ直し、142件の不正について国交省に報告。国交省は不正行為の事実関係などの確認のためダイハツに2024年1月9日まで立入検査を実施。新たに14件の不正行為(試験車両に不適切な加工を行なう不正行為を9件、規定と異なる試験装置を使用する不正行為を5件)を確認した。

 これにより、現時点でダイハツの不正行為は46車種156件となり、国交省において基準適合性の確認試験を速やかに行ない、その結果を順次公表していく。

 また、ダイハツとトヨタによる確認試験で分かったダイハツ キャスト、トヨタ ピクシスジョイの側面衝突時におけるドアロック問題については、基準不適合の可能性がある2車種のリコール届出の指導がくだった。

 ダイハツ コーポレート統括本部 統括部長 井出慶太氏は、新たに発覚した14件を含めての基準適合性について国交省の指導を受けて確認していくとし、キャスト、ピクシスジョイのリコールについても準備を進めているという。キャスト、ピクシスジョイの総生産台数は32万台(2015年から生産開始)となり、その中でグレードなどリコール対象車の確認を行なっている。

新たに不正行為が14件見つかった点について

 この中で問題は、新たな不正行為が見つかったことになるだろう。この新たに14件見つかった点については、「私どもとしても、昨年12月20日に発表させていただいて以降で新たに見つかったということに対しては非常に問題として重く受け止めております。なぜ見つからなかったのかということに関しましては、第三者委員会の調査は長期にわたり広く90万件以上の項目を確認するなど徹底した調査をし、実施いただいたと認識しております。一方で今回、国土交通省さまという認証当局の方々に立ち入っていただいて、違った角度からも見ていただいたことによって、今まで見てた角度では掘り起こせなかった、見つけ切れなかったところが見つかったという受け止めをしております。今後、もう出ないのかということについても、現時点で100%出ないと断言することは非常に難しいかというふうに思ってます」(井出統括部長)と説明。

 報道陣からは「隠蔽ではないか?」との質問も出たが、「試験治具などが古かった」ことであると説明。改めて記すが、国交省からの指摘は、試験車両に不適切な加工を行なう不正行為が9件、規定と異なる試験装置を使用する不正行為が5件となる。

 1月16日、トヨタ自動車 代表取締役社長 佐藤恒治氏も報道対応を行なったが、国交省が立ち入ったことにより、新たな問題点も含めダイハツはトヨタとともに対応していくことになる。