ニュース

マツダ、北米で新型SUV「CX-70」初公開 ラージ商品群第3弾は2列シートクロスオーバーSUV

2024年1月30日(現地時間) 発表

CX-70(北米仕様)

 マツダの北米事業を統括するマツダノースアメリカンオペレーションズは1月30日(現地時間)、新型クロスオーバーSUV「CX-70」を初公開した。CX-70は、マツダのラージ商品群の第3弾となる2列シートクロスオーバーSUVで、米国やカナダで今春の発売を予定している。

 現在、マツダは米国において、「CX-90」「CX-50」「CX-5」「CX-30」をSUVとしてラインアップしており、CX-70の導入により、2列シートミッドサイズSUVセグメントへ新たに参入。需要が堅調なSUVラインアップを拡充しながら、北米におけるビジネスの成長とブランド向上を図っていく。

 新たに導入されるCX-70は、マツダが重点市場と位置付ける北米市場向けに開発されたモデルで、全グレードでPHEV(プラグインハイブリッドシステム)や48Vマイルドハイブリッドシステム「M Hybrid Boost」といった電動化技術を採用。同地域における電動化を加速させるとともに、メキシコとオーストラリアでの導入も予定している。

 マツダノースアメリカンオペレーションズ社長兼CEOのトム・ドネリー氏は「2023年のマツダは、米国で前年比20%超の36万台以上を販売し、めざましい成長を遂げることができました。まず、昨年に発表した3列シートミッドサイズクロスオーバーSUV『CX-90』がご好評をいただいています。3列シートセグメントにおける発売初年度の販売台数として過去最高を記録し、2024年もこの勢いを維持してまいります。また、『CX-50』はアウトドア志向のお客さまのご支持をいただいています。前年比で販売台数は大きく増加しており、その需要に応えるため、アラバマ州の工場(Mazda Toyota Manufacturing, U.S.A., Inc.)では2直化による生産も始まりました」と2023年の販売状況について報告。

 加えて、ドネリー氏は「この成長は米国に限りません。カナダでも『CX-90』はとても高い需要があり、初年度の販売台数は、『CX-9』の過去最高実績を上まわっています。メキシコでは、キーセグメントにおけるマツダのシェアが拡大しており、今年もより一層の増加を見込んでいます。SUVが全販売台数の62%を占めるオーストラリアでは、『CX-5』『CX-30』『CX-3』が各セグメントの販売台数トップ3に入っています。米国に加え、『CX-70』は、これら3つの市場にも投入されます。各市場での導入タイミングは、後日に公表いたします」と今後の展開を説明した。

 今後、マツダではCX-70の導入によって北米市場で商品ラインアップを強化するとともに、ラージ商品群の第1弾「CX-60」、第2弾「CX-90」、第3弾「CX-70」に続く、第4弾として「CX-80」を欧州、日本、その他市場へ導入を予定している。

新型クロスオーバーSUV「CX-70」概要

CX-70(北米仕様)

 CX-70のコンセプトは「Passion Pursuer(情熱の探求者)」で、好きなことや興味があることへの挑戦を楽しむ、前向きで活動的なユーザーの嗜好に合わせたスポーティなデザイン、ゆとりある実用的な荷室空間を備えた。

 デザインにおいては、デザインテーマ「魂動(こどう)-SOUL of MOTION」に基づき、生命感を表現。力強い造形の前後バンパー、新デザインの21インチアルミホイール、各所に施された黒色パーツが特徴的なエクステリアに、鮮やかさと深みをあわせもつ赤系色のバーガンディを基調としたインテリアを採用し、アクティブなライフスタイルを表現した。

 パワートレーンは、直列6気筒 3.3リッターターボガソリンエンジンに、48Vマイルドハイブリッドシステム「M Hybrid Boost」を組み合わせた「e-SKYACTIV G3.3」と、直列4気筒 2.5リッターガソリンエンジンと電動モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステム「e-SKYACIV PHEV」の2種類を用意。

 後輪駆動ベースの新世代アーキテクチャーとの組み合わせにより、意のままにクルマを操る楽しさと優れた環境性能の両立を目指すとともに、トレーラーの連結をサポートする「トレーラーヒッチビュー」を装備し、5000lbsのけん引能力や、1500W給電機能などのサポート機能を採用。運転だけでなく機能の充実も図られた。

 荷室空間には、後方開口部からスイッチ操作で2列目シートを倒せる電気式のリモートフォールド機能を採用。また、2列目シート折り畳み時でもリアの掃き出し口からフラットになる床面や、常備品などを入れる3つの床下収納スペースなどの機能を備えた。

 安全性能では、人を中心に考えるマツダ独自の高度運転支援技術コンセプト「MAZDA CO-PILOT CONCEPT」に基づき、最新の「クルージング&トラフィック・サポート(CTS)緊急停止支援機能付」を採用。CTSの使用時に手放し運転やドライバーの閉眼、脇見を検出した場合、ドライバーへの注意喚起を段階的に行ない、注意喚起をしてもドライバーの状態に変化がない場合は、車両の減速・停止を支援し事故時の被害軽減を図る。