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横浜ゴム、代表取締役社長の交代を発表 新代表取締役社長に清宮眞二氏が就任

2024年1月31日 発表

新代表取締役社長兼COOに就任予定となる清宮眞二氏

現社長の山石昌孝氏は代表取締役会長兼CEOに

 横浜ゴムは1月31日、代表取締役社長の交代を発表。新代表取締役社長兼COOとして清宮眞二氏が就任した。また、現代表取締役社長 山石昌孝氏は新しく代表取締役会長兼CEOに就任。今回の人事は、3月28日に開催予定の株主総会後に正式承認される予定としている。

 今後の経営体制は、急拡大した売り上げおよび海外比率に対応するため、山石氏は代表取締役会長兼CEOとして主に経営全般および北米を担当し、清宮氏は代表取締役社長兼COOとして主に技術、生産およびアジアを担当。また、取締役専務執行役員兼Co-COOとしてNitin Mantri氏が新しく就任し、OHT事業とその他海外をそれぞれ分担していくとした。

 同日に開催された記者会見では、新代表取締役会長の山石氏と新代表取締役社長の清宮氏が出席。山石氏は、「売上高1兆円、事業利益率10%が視野に入るまで成長することができた」と構造改革を着実に進めてきたことに触れつつ、「本年度スタートする新中期経営計画の検討にあたり、低コスト、短納期開発で市場を圧巻する中国、インドなどの新興国メーカーを目の当たりにいたしまして、改めて当社の経営課題は、技術生産であると認識を深めました。この技術生産の変革を担う人材として、これまでの経歴から清宮さんが適任であると判断し、社長としてその任にあたってもらおうと考えました」と、清宮氏が就任に至るまでを説明した。

代表取締役会長兼CEOに就任予定となる山石昌孝氏

 続けて清宮氏があいさつを行ない、入社以来タイヤの設計開発を中心に、工場での製造・品質・技術から、グローバルでの技術・生産統括を担当し、技術・生産部門を中心に経験を積んできたと自身を紹介。また、大変革期のまっただ中にある自動車業界において、スピード感を持って企業経営にあたらなければ、厳しい競争環境の中を生き残っていけないと感じていると考えを述べた。

 また、清宮氏は「弊社は本年より、新たな中期経営計画をスタートさせます。これまで山石社長が陣頭指揮をとって改革してきた企業体質をより強いものとすべく、生産・販売・技術・物流が連携して継続的に成長のできる、増収増益ができる仕組みの構築を進めることが必要と考えております。タイヤ事業においては、世界各地のお客さまに、ヨコハマらしい価値ある商品を投入するため、さらなる製品開発業務の効率化、開発のスピードアップに取り組んでまいります。また、昨年グループの一員に加わりました、トレルボルグホイールシステムズを含めた横浜ゴムグループ全体でのシナジーの刈り取り、世界中の工場における抜本的な製造原価の低減と品質の向上など、これからの競争を勝ち抜くための構造改革を断行してまいります。幸い、当社はこれまでの買収によって得られた多様な企業文化がありますので、これを変革のトリガーとして構造改革を進め、山石社長が7年間で築き上げてきた成長戦略に技術・生産の強みをさらに組み合わせることにより、横浜ゴムを社員の方々とともに、さらに強い集団にしていきたいと考えております」と今後の抱負を語った。

記者会見の様子