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日野、認証不正のエンジン2機種で耐久試験開始 2024年3月期第3四半期決算は営業利益47億円を確保
2024年2月1日 20:13
- 2024年2月1日 発表
日野自動車は2月1日、2024年3月期第3四半期決算を発表。2024年3月期第3四半期の連結業績(2023年4月1日~2023年12月31日)は、売上高1兆1415億円(前年同期比2.8%増)、営業利益47億円(同81.8%減)、経常利益41億円(同83.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純損失は103億円の赤字となった。
同日、同社CFOの中野靖氏と総務・渉外・広報機能長の橋本博氏が登壇する決算説明会が開催され、販売台数については、グローバル販売台数は9万9900台と前年同期比8.6%減、国内は2万6000台(前年同期比1.4%増)とA09Cエンジン搭載車の出荷再開も架装生産制約等により全体としては前年比並みに留まるとともに、海外は7万3900台(同11.7%減)とアセアン市場を中心とした各国経済の減速を受け台数減となったことが報告された。
前年同期比81.8%減となった営業利益47億円については、材料市況の高騰継続や一時的費用の増加により減益したものの、A09Cエンジン搭載車の国内出荷再開、海外販売価格の改善、為替により黒字を確保。103億円の赤字となった連結当期純損失については、237億円の赤字を計上した2023年3月期第3四半期決算から、134億円改善したことが説明された。
認証不正に関わる特別損益の状況としては、第3四半期累計の(2023年4月〜12月)実績として、国内の認証問題に対する顧客仕入先等への保証で201億円の特別損失、北米の認証問題に対する集団訴訟への和解成立で347億円の特別損失を計上。一方、日野工場西側の土地売却で502億円、保有株式の売却促進で90億円など資産活用で605億円の特別利益を計上している。
2024年3月期の連結業績予想(2023年4月1日~2024年3月31日)については、売上高が1兆5000億円(前期比0.5減)、営業利益が10億円(同94.3%減) 経常損失は40億円の赤字、親会社株主に帰属する当期純損失が220億円の赤字と、前回発表の数値を据え置いた。
同説明会では、同日発表された豊田自動織機製エンジン(1GD)の出荷停止の影響についての説明があり、小型トラックの「日野デュトロ」「HINO 200 Series」「HINO 300 Series」、トヨタ「ダイナ」を生産する羽村工場第2ラインを2月2日の稼働停止することが決定しているが、出荷停止となる対象エンジン以外のエンジンを搭載する車両については、生産ラインの調整など生産再開に向けて検討を進めているとのこと。
なお、日野による認証不正により出荷を停止している大型エンジン「E13C」と中型エンジン「A05C(HC-SCR)尿素レス」については、2月から劣化耐久試験が開始されることが明らかにされ、中型エンジンで7か月、大型エンジンで9か月のテストを実施。1か月の手続き準備期間の後、認証取得に向けて再申請する見込みであるとの見通しが示された。