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ダイハツ、再発防止に関する報告書を国土交通省に提出 外部専門家を含む再発防止策の実行・継続を監査する部署を設置

2024年2月9日 発表

ダイハツが定めた「不正をおこさないための『三つの誓い』」

 ダイハツ工業は2月9日、国土交通省へ再発防止についての報告書を提出。二度と不正を起こさないための「風土改革:法令・ルールを遵守し、みんながつながり一緒に笑顔で成長する」「経営改革:人を中心に据えた、正しい経営をする」「モノづくり・コトづくり改革:お客さまに寄り添い社会に信頼される『モノづくり・コトづくり』を行なう」という「三つの誓い」を定めたと発表した。

 今回提出された報告書は、2023年12月20日に受領した第三者委員会による調査結果や、その後の国土交通省による立入検査に基づく2024年1月16日付の是正命令などを踏まえ、抜本的な再発防止策を策定し国土交通省へ提出したものとなり、開発・法規認証のプロセスにおける再発防止策に加え、不正の背景となった経営および組織風土の問題に対する抜本的な施策を着実に進めていく旨が報告された。

 今後、各種再発防止策の着実な実行・継続にあたり、弁護士などの外部専門家を含むメンバーで構成される「『三つの誓い』改革推進部(仮称)」において、再発防止策の立案・実行の強力なサポートおよび、その進捗の監査をしていくとのこと。実施状況の進捗については、四半期ごとに国土交通省へ報告し、その内容を公表していく。

再発防止策の立案・実行の協力なサポートおよび、その進捗の監査を行なう「『三つの誓い』改革推進部(仮称)」の位置付け、役割のイメージ。社長直轄の部署となり、部長は品質統括本部長が務める。立ち上げ時期は2024年3月となり、メンバーは各部とつながれる若手リーダーおよび、弁護士などの外部メンバーにて構成される

 ダイハツは「日本の道路事情に即した『軽自動車』という社会インフラに関わる立場でありながら、それらを世に出すための型式認証のプロセスにおいて多岐にわたる不正を行なってきたことは、自動車メーカーとしての根幹を揺るがす事態であると、大変重く受け止めております。この結果、社会に対する責任を果たせず、多くの皆さまに多大なるご迷惑をお掛けしておりますことに弁解の余地はなく、改めて衷心よりお詫び申し上げます。当社として、今回起こした問題を正面から受け止め、深く反省した上で、今一度『お客さまに寄り添い、暮らしを豊かにする』 という当社のビジョンに立ち返り、トヨタ自動車株式会社の支援・協力を受けながら、二度と不正を起こさないよう改革を推し進めます」とコメントを表明している。

2024年1月16日付 是正命令の抜粋(ダイハツ工業が講ずべき措置)

会社全体の業務運営体制の再構築

①経営幹部の法規・認証業務に関する理解の徹底、関連業務運営の責任の明確化
②上位者に対する意見具申を抑圧するような組織風土の一掃
③縦方向の報告ラインの機能回復、部署間のセクショナリズムを廃する仕組みの構築

車両開発全体の業務管理手法の改善

①人材や試験車両などのリソースを勘案した開発スケジュールへの抜本的な見直し
②認証業務に不当なしわ寄せが生じないような業務管理の徹底
③開発・認証に関連する業務についての社内規程の整備・作成と責任の明確化

不正行為を起こし得ない法規・認証関連業務の実施体制の構築

①法規・認証関連業務への十分な人員その他リソースの確保の徹底
②法規・認証、コンプライアンス、技術者倫理に関する教育制度の導入
③認証申請プロセスにおけるチェック体制の構築、法規・認証に対する深度のある監査の導入