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トヨタ、4年連続サファリ・ラリー制覇に豊田章男会長がコメント 69号車のロバンペラ選手が優勝

2024年3月31日(現地時間)開催

69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)

 3月31日(現地時間)に行なわれた2024年のWRC(FIA世界ラリー選手権)第3戦サファリ・ラリー・ケニア(最終日デイ4)で、TOYOTA GAZOO Racing World Rally TeamのGR YARIS Rally1 HYBRID 69号車のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組が優勝した。

 18号車の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組も総合2位に入り、TGR-WRTは1-2フィニッシュを達成。今回の優勝により、TGR-WRTは4年連続でのサファリ・ラリー制覇とトップ2フィニッシュを達成。トヨタとしては、サファリ・ラリーでの通算優勝回数を12に伸ばした。

 これにより、2024年シーズンのマニュファクチャラー選手権ではTGR-WRTがライバルに4ポイント差を築き、単独首位。ドライバーとコ・ドライバー選手権では、総合4位でフィニッシュした33号車のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組が2位の座を守った。

18号車(勝田 貴元、アーロン・ジョンストン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)

 優勝したロバンペラ選手は「サファリで2回目の優勝を手にするというのは、特別なことです。本当にタフなイベントですが、それと同時にトヨタにとっては伝説的なラリーです。チームはサファリで常に強さを発揮してきましたし、優勝記録はなおも更新中です。ここアフリカでは「前を走るクルマは常にトヨタだ」と、よく言われています。チームは自分たちのクルマが存分に力を発揮できるように、最善を尽くしてくれました。チームのみんなには本当に感謝しています。今回は何も問題が起こらず、クレバーなドライビングを続けるなど、サファリでこれ以上は不可能と思えるほど、自分たちはいい仕事をできたと思います。最終日の今日は大きなリードを築いている状況で、WRCのカレンダーでもっとも荒れたステージを、あらゆるものを避けながら2回も走るのは簡単ではありませんでした。ただ自分たちのプランに従って走るしかありませんでしたが、結果的にうまく走れたと思います」とコメント。

表彰式

 サファリラリー4年連続優勝に、TGR-WRT会長の豊田章男氏がコメントを発表、以下に全文を掲載する。

TGR-WRT会長の豊田章男氏のコメント

 チームのみんな、今シーズン初勝利、サファリ4年連続優勝おめでとう!

 カッレ、ヨンネ、2年ぶりのケニア勝利おめでとう! 丁寧なドライビングで荒れた道をノートラブルで走り切ってくれてありがとう!

 貴元、アーロン、2年ぶりのケニア表彰台おめでとう! 毎日走り切れてよかった!

 ラリースウェーデン後のポルトガルテストは、大雨で大変だったと聞きました。しかし、チームから私に届いたのは「"幸いにも"大雨が降って、たくさん部品が壊れました!」という、うれしそうな報告。例年と異なり雨季の開催となったサファリ・ラリーに向けて、エンジニアやメカニックたちはラリーが始まる直前まで雨対策などの改善を続けてくれていたそうです。

「幸いにもたくさん壊れた」という言葉を聞いたとき私は、GRヤリスのエンジニアたちがマスタードライバーの私にいつも言ってくれる「モリゾウさん、クルマを壊してくれてありがとうございます」「これでクルマがもっと強くなります」というセリフを思い出しました。今回はチームを代表して、私からポルトガルの大雨に「壊してくれてありがとうございます」「これでGR YARIS Rally1 HYBRIDがもっと強くなりました」「おかげで今季初勝利が叶いました」と言いたいと思います。もちろんギリギリまでクルマを改善してくれたチームメンバーたちにも、感謝しています。

 みんな、ありがとう!

 同じ道でも季節や天気が変われば違う道になる…。そんな道で戦うからクルマはもっと強くなって、もっといいクルマづくりが進んでいく…、ラリーはそういう競技だと思っています。次からは2週間インターバルでのラリーが続きます。チームのみんなも体に気をつけながらもっといいクルマづくりを続けていってください。

 よろしくお願いします。