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「GRスープラ」に乗れる富士スピードウェイホテルに宿泊 モータースポーツミュージアムも楽しめる優雅な滞在を体験
2024年4月19日 09:20
モータースポーツとホスピタリティが融合したラグジュアリーな富士スピードウェイホテル
富士スピードウェイに隣接する「富士スピードウェイホテル」では、6月30日チェックアウトまでの期間限定で、スイートルーム、もしくはヴィラに宿泊した人向けにホテル周辺でGRスープラを試乗できる特典を提供している。
用意されているGRスープラは、ATモデルが2020年式、MTモデルが2022年式。ATモデルにはトムスによるチューニングと、富士スピードウェイホテルオリジナルのラッピングが施される特別仕様車となっている。そのGRスープラを体験できるということで、実際に富士スピードウェイホテルに足を運び、GRスープラと一緒に富士スピードウェイでのアクティビティも体験してきた。
富士スピードウェイホテルは、日本初上陸のハイアットブランド「アンバウンド コレクション by Hyatt」として、2022年10月に開業。アンバウンド コレクション by Hyattは“語るべきストーリーがある、個性を大切にしているホテル”が特徴で、富士スピードウェイホテルでは「唯一無二の個性」としてモータースポーツを掲げ、ホテル内にはクルマやモータースポーツに関するオブジェがさりげなく配置されている。また、モータースポーツを個性としながら、ハイアットならではのラグジュアリーな滞在はしっかりと確保されており、まさにモータースポーツとホスピタリティを融合した空間となっている。
部屋は富士スピードウェイの第3セクターが見渡せるサーキットビューと、目の前に富士山が迫る富士山ビューとなっており、5室あるヴィラにはマイカーを見ながらくつろげる専用ガレージが備えられている。
ホテル内にはランチとディナーが楽しめる「TROFEO(トロフェオ) イタリアン」と、ディナーだけオープンとなる炉端ダイニング「Robata OYAMA」があり、旬ごとに変わる静岡の地元素材を用いた食事だけでなく、静岡の行列ができる名店の味も味わえる。
モータースポーツに関連するカクテルやその場での即興カクテルも楽しめる「BAR 4563」では、6月30日までGRスープラにインスパイアされたオリジナルカクテルを楽しめる。
個性が違うGRスープラのATモデルとMTモデル、乗るならどっち?
富士スピードウェイホテルのスイートかヴィラの宿泊で試乗できるGRスープラは先述したとおりATとMTの2モデル。この特典開始直後はどちらかのモデルを1時間試乗できるという枠組みだったのだが、「試乗時間が短すぎる」という声を受けて、なんと4時間に大増量。現在は午前/午後という枠組みで、ATかMTのどちらかのモデルを試乗できる。
今回は特別にATとMTの両方をドライブできた。
最初に乗ったのはMTモデル。走り出してすぐに感じたのは、クセがなく、ショートストロークでカコカコと入れられるシフトフィールがとても気持ちいいということ。シフト操作に合わせて最適なエンジン回転数になるように制御する自動ブリッピング機能がきいており、普段MT車に乗り慣れていない人でもMT車の運転に自信が持てるような、快適なドライブが楽しめる。
また、最高出力387PS、最大トルク500Nmを発生する直列6気筒3.0リッターターボエンジンが本当に気持ちがいい。アクセルを踏んだ分だけ思った通りに加速をするので発進時のストレスがなく、富士スピードウェイ周辺の坂道もスムーズに走れる。減速時のエンジンブレーキも強すぎず弱すぎず適度にかかるので、思い通りのスムーズなドライビングに一役買っている。
乗り心地も乗用車ライクなところがあり、路面からガツンと衝撃を拾ったとしてもドライバーに届くときにはやんわりと和らげられるため、ロングドライブでも疲れにくそう。さらに、低車外音タイヤをうたうミシュランの「パイロット スーパー スポーツ」を装着していることもあってか、車内はとても静か。これもまた運転時の疲労軽減に貢献するのではないだろうか。
次に乗ったATモデルはトムスによるチューニングが施されている富士スピードウェイホテル特別仕様。走り始めた瞬間から、足まわりのガッチリとしている感じが伝わってくる。路面の衝撃はやや強めに拾ってしまうが、カーブを曲がるときの吸い付く感じが気持ちよく、クルマと一体になっているかのように思える。
エンジンはMTモデルと同じ最高出力387PS、最大トルク500Nmを発生する直列6気筒3.0リッターターボとなり、アクセルを踏んだときの加速感は変わらないが、普段AT車になれている身からすると、より走りを感じながら運転できたような気がする。
今回は運よく2台とも乗ることができたものの、通常はどちらか一方のモデルにしか乗れないのがとても悩ましい。個人的には、快適にGRスープラを楽しみながらドライブできるのはMTモデル、ちょっとスポーティにGRスープラの走りを楽しむのであればATモデル、というところだろうか。
GRスープラだけじゃないアクティビティも充実
富士スピードウェイに隣接しているというだけあって、モータースポーツ関連のアクティビティも充実。ホテル宿泊者は富士スピードウェイへの入場料金が無料になるため、富士スピードウェイ構内の本コース体験走行や、レンタルカート体験をお得に楽しめるのだ。
さらに、本コースの体験走行でレンタカーとして用意されているGRシリーズの車両が、宿泊者限定で事前予約可能。GRヤリス(AT/MT)、GRスープラ(AT)のほか、GRカローラモリゾウエディション(MT)、TOM'Sスープラ(AT)といったちょっとレアな車両もドライブできる。
車両のレンタル料金(体験走行料込み)はGRヤリス(AT)が7700円、GRヤリス(MT)が8800円、GRスープラが9900円、GRカローラとTOM'Sスープラが1万3200円。このレンタカーは大人気なのですぐに予約が埋まってしまうという。予約ができるようになるのは1か月前から。
本コースの体験走行はマイカーでも可能で、料金は3300円。さらに4月からは新しく体験走行の前に自身のスマートフォンやカメラを持ち込んでメインストレートでの撮影ができるプログラムも日付限定で開催されており、料金は4400円となる。なお、本コースの体験走行はレース日やイベント日には開催されないので、必ず富士スピードウェイのWebサイトで日程を確認いただきたい。
今回、初めて本コースの体験走行をしたのだが、SUPER GTやWEC、スーパーフォーミュラのプロドライバーと同じコースを走れる特別感は本当に格別なものだった。これまでも興味はあったのだが、「先導車の後ろを安全な速度かつ追い越し禁止の状況で走るのはあまり面白くないのでは……」と思っていた自分をひっぱたきたい。本コースの走行なんて普段なかなかできないことをしているということが、心の底から楽しかった。
なお、「どうしても全開走行をしたい!」という場合は、富士スピードウェイでスポーツ走行を行なうためのFISCOライセンスを取得していただくか、体験走行後に富士スピードウェイ構内のカート場で全開走行をしてみるのもオススメだ。
富士スピードウェイホテルの宿泊者は、ホテル棟の1階と2階にある「富士モータースポーツミュージアム」の入場料が割引になるのもポイント。愛知県長久手市にあるトヨタ博物館の分館として、約130年のモータースポーツの歴史を貴重な展示車とともにたどることができる。宿泊者専用の割引チケット料金は大人1300円、中高生650円、小学生450円(幼児は入場無料)となり、滞在中は何度でも入館できる。
さらに、富士スピードウェイホテル内のジムには30分の予約制で利用できる本格的なレーシングシミュレータを設置。また、BAR 4563の個室内にもグランツーリスモ7が体験できるシミュレータがあり、こちらは30分制ではあるものの予約不要で、利用希望者がいなければ延長して利用もできる。
そのほかにも、ホテル棟に隣接するウエルネス棟「Omika Wellness&Spa」では、静岡県産季節の緑茶を使ったスパメニューも用意しているスパトリートメントや、ホテルの地下1500mからくみ上げた自家源泉温泉を堪能できる「富士大御神温泉」でリラックスした時間を過ごすこともできる。
最初はモータースポーツに囲まれたホテルで、モータースポーツ好きやクルマ好き以外の人が本当にゆっくりできるのだろうかと思っていたところもある。ただそれは思い込みでしかなく、実際に足を踏み入れてみると宿泊者全員が特別な時間を過ごせる空間が広がっており、誰もがそれぞれの最高のリラックスした時間を過ごせるようになっていた。滞在の満足度はかなり高いので、気になっている方は一度足を運んでみてほしい。