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デンソー、進化した「前方広角画像センサー」や小型化に成功した「PHEV用インバータ」など展示中

2024年5月22日~24日 開催

入場無料(事前登録制)

センサーの広角化などにより対象物の早期検知を可能にしたGSP3前方広角画像センサー

 デンソーは5月22日~24日の期間、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催されている「人とくるまのテクノロジー展2024 YOKOHAMA」に出展。環境や安全をコアにモビリティ社会へ事業領域を拡大していくことをアピールしている。

 BtoBが多い内容となっていたが、一般ユーザー向けの展示もあるデンソー。身近なところでは先進安全に関わる部分で、それを実現するのがGSP3前方広角画像センサー。2018年に発表されたGSP2からアップデートされたGSP3では、レンズの広角化とともに高画素化を実現。検知角度を100度から128度へと広げることで早期に対象物を検知することを可能としている。

 加えて、処理データの増加に伴いプロセッサも高性能化されているが、画像処理などを含めて1ボディ化されているのも特徴。このセンサーはすでにスバル「クロストレック」などに、ステレオカメラにプラスして搭載される広角単眼カメラとして採用されている。

交通事故死亡者ゼロへの取り組み
GSP3前方広角画像センサー

 モビリティ電動化の分野においては、PHEV用インバータを出展。従来製品では別体式となっていたDC-DCコンバータを一体化するなどにより大幅に小型化。同時に冷却器の構造変更による冷却性能向上、2つのコンデンサの一体化などによる低損失化により燃費性能を向上。また、小型化に伴い車室空間の拡大にも寄与する。

PHEV用インバータ
インバータは2層構造となっており下部にDC-DCコンバータとリアクトル、上部にコンデンサと冷却器などが収る

 最近話題の「空飛ぶクルマ」向けのモーターも製品化。新開発の軽量化技術と、自動車向けモーター開発で培った量産品質設計などにより、従来比で60%の軽量化を実現したという。

e-VTOL用モーター
ジェット推進型のモーター
車載半導体分野にも注力
SiウェハとSiCチップ

【お詫びと訂正】記事初出時の写真の説明に誤りがありました、お詫びして訂正させていただきます。