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ポルシェ 963がWEC富士6時間を制す 地元開催のトヨタ7号車はリタイヤ、8号車は10位

2024年9月15日 決勝開催

2024年シーズンのWEC富士6時間耐久レースを優勝した6号車 ポルシェ 963(ケビン・エストレ/アンドレ・ロッテラー/ローレンス・バンスール選手)

 9月15日、2024年シーズンのWEC富士6時間耐久レースの決勝が富士スピードウェイで行なわれた。

 レースを制したのは6号車 ポルシェ 963(ケビン・エストレ/アンドレ・ロッテラー/ローレンス・バンスール選手)で、2位に15号車 BMW M Hybrid V8(ドリス・バンスール/ラファエル・マルチェッロ/マルコ・ウィットマン選手)、3位に36号車 アルピーヌA424(ニコラス・ラピエール/ミック・シューマッハ/マシュー・バキシビエール選手)が続いた。

 ポルシェはこの勝利でマニュファクチャラーズ選手権での首位に返り咲くことに成功している。

6号車 ポルシェ 963(ケビン・エストレ/アンドレ・ロッテラー/ローレンス・バンスール選手)
2位入賞の15号車 BMW M Hybrid V8(ドリス・バンスール/ラファエル・マルチェッロ/マルコ・ウィットマン選手)
3位入賞のアルピーヌ・エンデュランス・チーム/アルピーヌA424(ニコラス・ラピエール、ミック・シューマッハ、マシュー・バキシビエール)

 また、ホームコースでのレースに挑んだTOYOTA GAZOO RacingのGR010 HYBRIDは、8号車(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮選手)はチェッカー目前のドライブスルーペナルティにより順位を落とし、10位でフィニッシュ。7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース選手)は他車との接触でダメージを負って痛恨のリタイアに終わった。

8号車 トヨタ GR010 HYBRID(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮選手)
7号車 トヨタ GR010 HYBRID(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース選手)

TOYOTA GAZOO Racing、ドライバーコメント

小林可夢偉選手(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)

 とても難しいレースでした。2度目のセーフティカー導入がわれわれには運の尽きでした。再スタート後、私はポルシェ5号車とのバトルを数周にわたって繰り広げましたが、ストレートでの速度差は明らかでした。そのため、ライバルは最初の3つのコーナーでオーバーテイクを試みました。第3コーナーで私はイン側にいて、ポルシェ5号車も同時にコーナーに進入したため、接触は避けられませんでした。残念なことにその時、他の箇所も接触してしまい、レース中に修復するにはダメージが大きすぎました。今日はわれわれの日ではありませんでした。応援してくれたファンの皆さまに申し訳なく思います。最終戦のバーレーンではもっと強くなって戻って来たいと思います。

マイク・コンウェイ選手(7号車 ドライバー)

 2台共に大変な1日でした。残念ながらわれわれの7号車は接触を喫し、修復不能なダメージを負ってしまいました。これによりポイントを得られなかったのはドライバーズチャンピオン争いにおいて、もちろんマニュファクチャラーズチャンピオン争いにおいても痛い結果です。応援してくれたホームのファンの皆さまと全てのパートナー、そしてトヨタ従業員の方々のためにも望んでいた結果ではなく、本当に悔しいレースとなってしまいました。しかしまだシーズンは終わっていませんし、最終戦は長い戦いで獲得ポイントも大きいので、全力で挑んで雪辱を果たしたいと思います。

ニック・デ・フリース選手(7号車 ドライバー)

 チーム全員にとって受け入れがたい結果となってしまいました。レースウィークを通して苦戦を強いられました。われわれのレースペースは上位を争うには十分でない中で、ドライバーズとマニュファクチャラーズの両選手権のためにも、可能な限りのポイントを獲得することを目指すだけでした。われわれの戦略はとても良かったのですが、不運なレース状況で、狙ったとおりには行きませんでした。本当に残念です。

セバスチャン・ブエミ選手(8号車 ドライバー)

 われわれにとってはちょっとした災難のようなレースでした。ライバルよりも速さでは劣る中で、まずまずのスタートが切れました。他の車両はわれわれよりも加速が良く、TGRコーナー(1コーナー)への進入でポジションを上げるのは不可能でした。そこから順位を上げていくことはできたのですが、不運なタイミングでセーフティカーが導入されてしまいました。最後のドライブスルーペナルティがなければ表彰台フィニッシュができていたはずで、それなら納得のいく結果だったと思います。全てを洗い直し、バーレーンでは力強くなって戻って来ます。

ブレンドン・ハートレー選手(8号車 ドライバー)

 われわれはかなりクリーンなレースを戦いました。セブはタイヤを大事に持たせて走るという素晴らしい働きで、われわれは戦略で順位を上げるチャンスを得ることができました。ペースではライバルに及ばなかったのですが、ベストを尽くしました。全力で戦ってくれたチームに本当に感謝しています。われわれにとって重要なレースでしたが、さまざまな要因で残念な結果に終わりました。しかし気を落とすことなく、マニュファクチャラーズ選手権を決める次戦バーレーンでの巻き返しを図ります。今週われわれをサポートしてくれたトヨタ関係者、パートナー、そしてファンの皆さま全員に心から感謝します。

平川亮選手(8号車 ドライバー)

 本当に残念な1日だったのは確かです。ファンの皆さまやパートナーの皆さまの前で良いレースをしたかったのですが、そうはなりませんでした。あらゆることを試し、一時は期待の持てる展開となりましたが、最後は望み通りにはいきませんでした。シーズンは残り1戦となりましたが、なんとしてもチャンピオンを獲得し、良い形でシーズンを締め括れるよう頑張ります。今週ずっとハードワークで支えてくれたチームのみんなに感謝します。また、パートナーの皆さま、ファンの皆さま、応援ありがとうございました。

トヨタ GR010 HYBRIDの2台