ニュース

ジェイテクト、トヨタのポータブル水素カートリッジに「カートリッジバルブ」を提供

2024年9月17日 発表

カートリッジバルブ

 ジェイテクトは9月17日、カーボンニュートラル達成に向けて注目を集める水素社会への貢献を目指し、トヨタ自動車が手掛けるポータブル水素カートリッジに「カートリッジバルブ」を提供したと発表した。

 このカートリッジバブルは、より安全で快適な水素社会を実現するソリューションとして、顧客と仕入先との共創によって開発されたものとのこと。

 水素は使用時にCO2を排出しない次世代のエネルギーとして、脱炭素社会の実現に向けて普及が期待されており、ジェイテクトでは2002年から高圧水素事業に着手している。

 カートリッジバルブは、高圧水素が貯蔵されているタンクに装着され、高圧水素を燃料電池へ供給する製品で、水素を外部に漏らさない安全性とワンタッチ着脱を可能とするユーザーの操作性を両立。これまで20年以上培ってきた技術開発および、2世代にわたる燃料電池車向け「高圧水素供給バルブ」と「高圧水素減圧弁」の世界トップレベルの量産実績(2022年12月末時点のジェイテクト独自試算。高圧水素供給バルブの量産実績5.4万個以上、量産延べ走行距離7.9億km以上[≒地球2万周分相当])を活かして、ポータブル水素カートリッジに適応する高圧水素製品として開発された。

 手軽に水素を持ち運びできるポータブル水素カートリッジは、燃料電池と組み合わせた電源としての活用や水素を燃焼させる調理器など生活圏の幅広い用途の使用が期待される小型の高圧水素タンク。今後、モビリティや工場、生活圏内など、さまざまなシーンでの安全な水素利活用の実証が進められ、水素が日々の生活で気軽に使用されるエネルギーとなることが目指されている。

日本の水素カートリッジ(トヨタ自動車提供)
フランスの水素カートリッジ(トヨタ自動車提供)

 ジェイテクトは、JTEKT Group 2030 Visionを掲げ、「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」になることを目指しており、ジェイテクトグループは、製品と製造設備に関する要素技術や知見であるコンピタンスを一堂に集約したテクノロジープラットフォーム(「テクプラ」)を活用し、これらのコンピタンスを掛け合わせて社内や社会の困りごとの解決策を提案するソリューション共創センター(「ソリセン」)の開設を進めている。

「ソリセン」「テクプラ」について

 今後もジェイテクトは、「ジェイテクトの基本理念」の最上位に掲げる「地球のため、世の中のため、お客様のため」を実践し、カーボンニュートラル達成の1つの大きな手段である水素社会実現に向けて、トヨタグループとの共創により、高圧水素製品の開発を推進していくとした。