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36号車 au TOM'S GR SupraがSUPER GT最終戦をポールトゥウィン 山下健太選手と坪井翔選手、最強のライバルがチームメイトになり最強ペアでGT500チャンピオン獲得

SUPER GT最終戦をポールトゥウィン。予選でシリーズチャンピオンを決めた坪井翔選手(左)と山下健太選手(右)

 12月7日~8日の2日間にわたってSUPER GT最終戦となる第5戦鈴鹿が鈴鹿サーキットで開催されている。7日の予選で36号車 au TOM'S GR Supraの坪井翔/山下健太がポールポジションを獲得したことでシリーズチャンピオンを獲得。8日の決勝でもトップでゴールし、ポールトゥウィン。有終の美を飾った。

 今シーズン強さを見せた坪井翔選手と山下健太選手のペア。この2人は、ともにルーキーレーシングに在籍し、決勝を訪れたトヨタ豊田章男会長も、2人のペアをたたえていた。

2連覇を達成した36号車 au TOM'S GR Supra

 この最強ペアは同い年、同じトヨタ系ドライバーとして台頭し、2024年に同じチームになったことで圧倒的な力を発揮した。同年代のライバルとしてお互いをどう思っているのだろう。チャンピオンが確定したポールポジション記者会見で、互いの思いを聞くことができた。

──山下選手は2度目のGTチャンピオン、坪井選手は3度目のGTチャンピオンですが、2人がペアになってのチャンピオン獲得は初めてです。お互いの印象を教えてください。

山下選手:坪井選手のすごさはみなさんも分かっていると思うのですが、今年はSF(スーパーフォーミュラ)のチャンピオンですし、GTも獲りましたし、多分今日本で一番速いかなと思います。違うチームで去年まで走っていて、レースで争うことになったら、一番めんどくせぇなって相手です。

 いつだったか岡山ですごいのもありましたし(2021年の第1戦岡山での争い)、あの人がチームメイトになったら本当に心強い。自分がミスをしても助けてくれる感じがすごいあって、めちゃめちゃありがたい。

【Rd.1 決勝/後半】2021 AUTOBACS SUPER GT Rd.1 たかのこのホテル 岡山 GT 300km RACE

 昔からずっと一緒にやってきて、同い年で前から組みたいと思っていた。トヨタで中堅くらいを同い年で組ませてくれるのは今まで日本人同士だとなかった。この組み合わせを作っていただいた関係者の方に感謝です。

 坪井選手の助けを借りながら、これからも活躍できたらいいな。

坪井選手:彼(山下選手)はそういう風に言っていますが、僕としてはトヨタの育成枠に入ったのは僕の方が先輩で、山下選手のせいでトヨタを首になったことがあって。F3も追いかける立場で、同じチームメイトになっても先にチャンピオンを獲ってどんどん上にあがって行っちゃう選手だったので、僕にすると追う立場というか、速い、強いというのを昔からずっと感じていた。「早く同じ土俵で戦いたいな、また」というところはあった。

 そんな速い選手と組めるのは、山下選手も言っていましたけど、トヨタで同い年で組めることはまずないと思っていた。昔から“組みたい、組みたい”と思っていたところがあって、それが今年実現する形になったので、僕としては楽しみなシーズンだったし、同じ年で気心は知れているので、言いたいことは普通に言える中だと思っている。その辺りは、環境として、コミュニケーションを取ることも含めてやりやすい相手かなと思っていた。組めたことはよかったし、組んでみて速さはあるし、任せていれば、自分のミスでレースを落とさなければチャンピオンを獲れるなというのもテストの段階から感じることもできた。

 僕は僕の仕事に集中できる環境が作れたのは、こういうドライバーラインアップにしてくれてありがたかったと思います。