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トヨタアルバルク東京、メガウェブ跡地に建設中の「トヨタアリーナ東京」一部公開 2025年秋開業へ向け75%完成

2025年1月15日 公開

2025年秋のオープンへ向け順調に工事の進む「トヨタアリーナ東京」

トヨタアルバルク東京のホームアリーナ「トヨタアリーナ東京」

 バスケットボールチームのアルバルク東京を運営するトヨタアルバルク東京は1月15日、お台場メガウェブ跡地に建設中のホームアリーナ「トヨタアリーナ東京」の一部報道公開を行なった。トヨタアリーナ東京は、敷地面積約2万7000m 2 、収容人員約1万人(コンサート時8000人)のアリーナで、スポーツ、コンサート、MICEなどの開催を可能とする。アルバルク東京のホームゲームのほか、2026年以降はサンロッカーズ渋谷のホームゲーム施設ともなる。

 今回は、施設の75%程度が完成に至ったこともあり、報道公開が実施された。施設説明には、トヨタアルバルク東京 代表取締役社長 林邦彦氏、同 アリーナプランニング部 部長 林洋輔氏、建設を担当する鹿島建設 工事事務所 副所長 辻岡展宏氏が登壇。アリーナ建設の思い、アリーナ建設の進捗についての説明が行なわれた。

概要説明を行なうトヨタアルバルク東京株式会社 代表取締役社長 林邦彦氏(中央)、同 アリーナプランニング部 部長 林洋輔氏(右)、鹿島建設株式会社 工事事務所 副所長 辻岡展宏氏(左)
パース図 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
建物は5階建て。3階がエントランス (C)TOYOTA ARENA TOKYO

 林社長は建設の背景として、試合会場の確保に苦しんだホームアリーナへの強い思いがあり、2026年開幕予定のBリーグ プレミア参入のために新アリーナが必要と説明。売上高で12億円、平均入場者数4000人を必要とするため、収容人数5000人以上などの基準を満たすアリーナが必須になっていた。

 また、トヨタアルバルク東京の株主であるトヨタ自動車が保有する資産「メガウェブ跡地」活用といった側面もあり、アリーナ建設に至ったと説明した。

オーバル形状のトヨタアリーナ東京

トヨタアリーナ東京は、全方向からスポーツ観戦のしやすいオーバル形状を採用
音楽モード (C)TOYOTA ARENA TOKYO

 アリーナの特徴としては、民設民営であり、トヨタアルバルク東京がクラブ運営とアリーナ運営を担うことから、「興業、施設両事業が同じ目標を共有することで、お客さまの観戦体験価値の向上に大きく寄与できること」という。

 実際、アリーナの形式についても楕円状のオーバル形状を採用。全方向からスポーツを楽しんで見られるようになっているほか、テラススイートなどホスピタリティに優れた企画型のシートやエリアを各種用意する。このオーバル型は、コンサートなどを実施する際に見切れが発生するため、売ることができないシートが発生してしまう。トヨタアリーナ東京では、スポーツ観戦では約1万人という収容人数が、コンサートでは約8000人となっており、単純計算では売上20%減。それでも、スポーツ観戦にこだわったオーバル型を選択したとのことだ。

ホスピタリティエリア
工事の進捗具合
メインコート
テラススイートからコートがどう見えるのか?

 建築状況については辻岡副所長が説明。現状約23か月の工期のうち、残り5.5か月となっており、工期の75%が進行しているという。内装面の工事はこれからで、コート中央上部には大型スクリーンを設置。アリーナ上部には、幅2mと1mのリボンビジョンも設置。現在は仮装工事が行なわれている段階とのこと。

 これだけの規模の工事にしては約2年未満と工期が短いが、1つの理由としてはBリーグ プレミア参入を挙げる。Bリーグ プレミア参入までにアリーナを作り上げる必要があり、その点からも工期が決められている。

2023年9月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2023年10月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2023年11月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2023年12月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2024年1月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2024年2月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2024年3月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2024年4月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2024年5月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2024年6月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2024年7月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2024年8月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2024年9月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2024年10月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2024年10月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO
2024年12月 (C)TOYOTA ARENA TOKYO

 鹿島建設としてはこれまで、東京の味の素スタジアムや、長野オリンピックで使われたエムウェーブ、新潟のデンカビッグスワンスタジアムなど各種アリーナ建設のノウハウがあり、トヨタアリーナ東京ではそれらのノウハウを元に建築も進められているとのこと。記者もメガウェブは取材も含め度々訪れていたが、あっという間に違う建物が出来上がっているという感じだ。

 説明会にはアルバルク東京所属の、テーブス海選手、安藤周人選手、ライアン・ロシター選手も参加。フォトセッションに参加したほか、コートが観客席からどう見えるかなど、取材協力も行なってくれた。

【お詫びと訂正】記事初出時、一部チーム名の表記に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。