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日産、新たなパートナーシップを戦略検討 内田誠社長「前向きにいろんな論議はしていきたい」

2025年2月13日 発表

日産自動車 社長兼最高経営責任者の内田誠氏

 日産自動車 社長兼最高経営責任者の内田誠氏は2月13日、2024年度3四半期決算説明会に出席、本田技研工業との経営統合に向けた検討に関する基本合意書を解約したことを受けて、新たなパートナーシップに対する方向性について言及した。

 決算説明会では、4000億円のコストを削減し、販売台数350万台に対応するコスト構造へ進める「ターンアラウンド」の取り組みの進捗を説明。その中で、ストラテジックレビュー(戦略検討)を行ない、パートナーシップの機会を積極的に模索するとの方向性を示した。

今後、ストラテジックレビュー(戦略検討)を行ない、新たなパートナーシップの機会を積極的に模索するといった、「ターンアラウンド」の取り組みについて1カ月を目途に詳細を発表する予定

 現状の経営状況に対する経営責任について、内田社長は「社長として、現在の業績の低迷及びステークホルダーの皆様にご心配をおかけしている点については、経営責任を重く受け止めています。進退等に関しては、指名委員会とか取締役会、または株主の皆様が最終的には判断することではありますけど、私としては、日産の業績の低迷に歯止めをかけ、現在の混乱を収束させることが喫緊の役割と認識しています。果たすべき勤めに1日も早くめどをつけ、可及的速やかに後任にバトンタッチしたいという風に考えております」とコメント。

 今後のパートナーシップについて、内田社長は「今後、先ほど申し上げたようなストラテジックレビューという形をしておりますけども、われわれが将来的に見た時に、個社で全てを見ていくのは厳しいという風に思っております。で、そういう中では、さまざまな今後分野におけるパートナー、これがOEMということではございませんけども、その可能性をこれから探求していきたいという風に思ってます。当然、今アライアンスのメンバーもあれば、ホンダさんとの協業の発展性もあると思っていますので、そういったとこも視野に置きながら、さらなる領域におけるパートナー、またビジネスのオポチュニティを持って、日産の将来の事業性というものをどう作っていけるか、ここに関して足早に動いていきたいという風に思ってます」とコメントした。

 また、一部報道にある鴻海によるアプローチについて、内田社長は「一部報道ではいろいろ私も目にしてますけど、実際に当社のマネージメントレベルと話をしたというケースはございません。ただ、今後ですね、われわれがストラテジックレビューを進めていく中で、さまざまな方からのご提案であったり、それが日産にとって事業価値が上がる、われわれの成長につながるという点に関しては、前向きにいろんな論議はしていきたいという風に思っております」と話した。