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豊田章男会長、WRC第2戦の1-2フィニッシュにコメント ラトバラ代表には「セリカのストーリーづくりをよろしく頼みます」
2025年2月17日 11:11
2月13日~16日の4日間にわたってWRC(世界ラリー選手権)第2戦ラリー・スウェーデンが開催された。TOYOTA GAZOO Racingはラリー・スウェーデンで、1位 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組、2位 勝田貴元/アーロン・ジョンストン組と1-2フィニッシュ。第1戦に続いて1-2フィニッシュを獲得し、ドライバーズランキングではエルフィン・エバンスが、マニュファクチャラーズランキングではトヨタがトップに立っている。
第2戦の勝利を受けてトヨタ自動車 代表取締役会長でありTOYOTA GAZOO Racing World Rally Team会長でもある豊田章男氏がコメントを発表した。
豊田章男 TGR-WRT会長
トップ5が10秒差の中にいて、そこに我々のGRヤリスが3台いる。その上位2台はエルフィンと貴元。2人の差はわずか3秒。そこに続くドライバーはカッレも含む歴代チャンピオンの3台…。最終日の朝をこんな状態で迎えた今年のラリースウェーデンは最高に興奮するラリーでした。そんなラリーを最後まで走り抜いて勝ってくれたエルフィンとスコット、優勝おめでとう! ここ数年、スウェーデンでのエルフィンは悔しい結果ばかりだったと思うので、勝てて本当によかった!
貴元も2位おめでとう! 悔しさはまだまだ残ると思うけど、自分の中で何かが切り替わるラリーになっていたらいいなと思います。次はサファリラリー、「どんなことがあってもゴールに帰ってくる」貴元らしいラリーを頼みます。
エルフィンも貴元も、パワーステージの走りは素晴らしかった!本当に興奮しました。最高の走りです。最高のワンツーフィニッシュをありがとう! チームのみんなも最後までドライバーが気持ちよく戦えるクルマづくりをありがとう!
ここから3戦はヤリ-マティ代表がチームを離れ、ユハ・カンクネン代表代行がチームをリードします。カンクネン代表代行の初戦は、過去にユハ自身が3勝している縁の深いラリー。ユハさん、みんなのことをよろしくお願いします。チームのみんなも代表代行の初戦を盛り上げていきましょう! ヤリ-マティは一旦ドライバーに復帰ですね。来月からはじまるヒストリックラリーへの参戦にまずは集中してください。セリカのストーリーづくりをよろしく頼みます。
ヤリ-マティ・ラトバラ チーム代表
今回のラリー・スウェーデンは信じられないような接戦となり、私たちのドライバー2人が優勝を争う最終日は、神経がすり減るような展開になりました。エルフィンと貴元の戦い方、そして彼らの精神的な強さに、私は本当に誇りを感じています。エルフィンは1本目のステージで首位を失った後、2本目のステージで反撃に転じました。貴元は既に勝つための準備ができており、プレッシャーがかかる状況でもミスを犯さず、素晴らしいパフォーマンスを維持できることを示しました。ラリー全体を通して上位のドライバーたちの間には数秒の差しかなく、このような戦いが3日間続いたことは素晴らしいことです。我々のチームが最初の2戦で120ポイントという最大限のポイントを獲得できたということは、これ以上は望めないほど最高のシーズンスタートを切れたということですので、次のサファリラリー・ケニアが今から楽しみです。
エルフィン・エバンス 選手(GRヤリス ラリー1 33号車)
素晴らしい週末でした。ラリーの大半でトップを走っていましたが、マージンは常に僅かでしたし、決して楽な展開ではありませんでした。今朝は最初のステージで、全力で戦いを仕掛けてきた貴元に少し不意を突かれる形になりましたが、幸いにもなんとか盛り返し、次のステージでは良いペースを取り戻すことができました。最終結果にはとても満足していますし、パワーステージで勝てたことも非常に嬉しく思います。私たちにとっては素晴らしいシーズンのスタートとなり、これ以上は望めないほどです。通常、ラリー・モンテカルロで良い結果を残した後に、スウェーデンでも良いリザルトを収めるのは難しいのですが、良いコンディションが我々にチャンスを与えてくれましたし、それを最大限に活かすことができたのではないかと思います。
カッレ・ロバンペラ選手(GRヤリス ラリー1 69号車)
全体的には、自分にとっては難しい週末でした。全力でプッシュしようとしたのですが、最終日も望んでいたようなペースやパフォーマンスを発揮することができませんでした。とても残念ですが、今回が今シーズン唯一のスノーラリーですし、次は全く異なるタイヤを装着するグラベルラリーなので、より強くなるために焦点を絞って努力する必要があります。今回はトップ争いをずっと、近くでフォローしていましたが、自分たちのチームのドライバーが1-2フィニッシュを達成し、チームに最大ポイントを持ち帰ってくれたことを本当に嬉しく思います。素晴らしい仕事をしたエルフィンに祝意を表すとともに、友人である貴元のことも誇りに思います。
勝田貴元選手(GRヤリス ラリー1 18号車)
エルフィン、そして自分のすぐ後ろに迫っていたヒョンデ勢とのバトルを満喫しました。ラリー全体を通して非常に激しい戦いが続き、プレッシャーを感じながらも心から楽しむことができました。最終的に、チームのために良い仕事をすることができましたし、クルマをフィニッシュに導き、多くのポイントを獲得できたことを嬉しく思います。チームのこの素晴らしい結果を祝福するとともに、最後から2本目のステージで素晴らしい走りをみせたエルフィンに脱帽です。次回、勝利を目指してさらにプッシュする準備はできています。週末を通してスピードを維持できたことは今後の自信につながるでしょうし、ケニアに向けても良いフィーリングを得ることができました。
サミ・パヤリ選手(GRヤリス ラリー1 5号車)
全体的には本当に楽しいラリーでしたし、大きなミスを犯すことなくフィニッシュすることができて良かったです。それでも、金曜日の朝にタイヤがリムから外れてしまい、多くのタイムを失ってしまったことは非常に残念です。また、そのこともあって翌日以降の出走順があまり良くないものになってしまいました。それでも、自分たちには良いペースと瞬間的なスピードがあったと思いますし、トップ3のステージタイムを記録したことも含め、フィーリングは良かったです。今回は貴重な学習経験となりましたし、サポートしてくれたチームに感謝しています。