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スバルの新型「フォレスター」に新搭載された「サイクリスト対応エアバッグ」を紹介
2025年4月3日 10:00
スバルは4月3日、新型「フォレスター」を公開した。新型フォレスターの正式発表はまだ先とのことだが、パワートレーンには新しく2.5リッターエンジンを搭載するストロングハイブリッドを採用。モデルラインアップはストロングハイブリッドの「X-BREAK」「Premium」、1.8リッター直噴ターボの「SPORT」の3グレード展開となった。
気になる価格も正式発表までは分からないものの、X-BREAKではストロングハイブリッド化やアイサイトの機能向上、11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステム、ETC2.0車載器キットが標準装備され、約88万円の価格上昇になるという。
その新型フォレスターには、歩行者だけでなくサイクリストも保護するための「サイクリスト対応エアバッグ」がスバルとして初採用された。サイクリスト対応エアバッグとはどのようなものなのか、紹介していく。
歩行者とサイクリストの傷害・死亡事故を減らすべく開発
日本の交通事故死者数は年々減少してはいるものの、内訳をみると事故死亡者の割合は歩行者とサイクリストが約7割を占めるとのこと。歩行者やサイクリストが事故に遭ってしまった際は、Aピラーやフロントガラスの周辺にぶつかることで、重大な傷害に至ってしまったり、死亡してしまったりすることが多いことがスバルの調査で分かったという。
スバルは2016年から「レヴォーグ」「レヴォーグ レイバック」「クロストレック」「インプレッサ」「WRX」「レガシィ アウトバック」に「歩行者保護エアバッグ」を標準装備しているが、サイクリストはまだカバーしきれていないということで、新たにサイクリストを保護するエアバッグを開発。
サイクリストがクルマと衝突した場合、サドルに座っているサイクリストはボンネットフードが腰よりも低い位置にあり、ボンネットフードの上に乗り上げてしまってピラーの高い位置に頭が当たってしまうことから、新しいサイクリスト対応エアバッグは、これまでの歩行者保護エアバッグに対してピラー部分を400mm延長することで上部も保護できるようになっている。
なお、エアバッグを拡大したことで展開時にバタついてしまいやすくなってしまったといい、しっかりと保護ができなくなってしまうことを避けるため、エアバッグの上のパネルと下のつなぎ方を工夫したり、早くふくらませることで形状を保ったりすることで、振動を発生しづらくしているという。
加えて、誤動作が起きないよう展開する際のセンシングにも力を入れたとのことで、数百ケースの試験を行なっているという。歩行者の足を摸したダミーや、ダミーを乗せた自転車を当てて出力をとり、エアバッグをきちんと展開するように設定。さらに、小動物を摸したダミーを当てて、展開させない出力もとることで、展開する/しないのラインを決めているとした。
今回、そのサイクリスト対応エアバッグの展開デモンストレーションの動画を撮影したのでお届けする。なお展開時には大きな音が出るため、音量にはご注意いただきたい。