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写真で見る スバル新型「フォレスター」プロトタイプ(2025年4月フルモデルチェンジ/6代目)
2025年4月3日 10:00
「正統派SUV」として汎用性、品質を強化
クロスオーバーSUVが豊富なスバルのラインアップの中で、アウトドア志向が強いユーザー向けのモデルとして位置づけられているのが「フォレスター」だ。1997年に初代モデルが登場して以来、2002年、2007年、2012年、2018年とフルモデルチェンジを実施しつつ商品力を強化。日本国内はもとよりグローバルモデルとして同社の屋台骨を支える存在となった。
そして、この4月に登場するのが6代目となる新型フォレスターだ。この新型は北米において2025年モデルとして先行デビューを果たしているが、日本仕様のモデルはこれが初公開となる。ただ、今回紹介するのはプロトタイプとなっており、スペックや価格といった詳細なデータは正式発表時に公表されるとのこと。それまでお待ちいただきたい。
6代目フォレスターは「正統派SUV」という基本的なコンセプトはそのままに、日常から非日常までをカバーする汎用性、長期間乗り続けられる品質の強化を目指した。
デザインは「Ready for Adventure」をテーマに、安心してどこへでも行ける性能の高さ、堂々とした存在感、都市から大自然まで似合うといった3つのキーワードを主軸に開発。外観は水平基調のモチーフをベースにフェンダーやロアボディに影面をつけることで厚みや重さを強調することでSUVらしさを表現。内装も同様に厚みを感じさせる表現とすることで安心感や高品質感を与えるものとしている。
ボディサイズは4655×1830×1730mm(全長×全幅×全高)と先代モデルと比べ全長と全幅が15mmアップしているものの、2670mmのホイールベースや220mmの最低地上高は変わらずと取りまわしはほぼ従来通り。タイヤサイズは先代モデルが17&18インチだったのに対し、新型は225/50R18、235/50R19と1インチ大径化されている。
装備面では3つのカメラを採用する「アイサイトX」(一部モデルに標準)を筆頭に、12.3インチのフル液晶メーターや11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイ、デジタルマルチビューモニターといった「クロストレック」などの最新モデルに準じた仕様となった。
そして新型の大きなトピックの1つといえるのが、トヨタのハイブリッドシステム(THS-II)をベースに水平対向エンジンを組み合わせた「次世代e-BOXER」が搭載されたこと。これはいわゆる「ストロングハイブリッド」で、当初フォレスターから初搭載するとリリースが出されていたが、クロストレックが先に世に出ることになった。
ストロングハイブリッド専用となるこのユニットは水平対向4気筒DOHC 2.5リッター直噴エンジンと駆動用モーターを組み合わせたもので、トヨタ車と違いプロペラシャフトで前後輪をつなぐ機械式4WDを採用しているのが特徴。フォレスターにおけるスペックは前述したように未公表となっているが、プロトタイプ値ではエンジンが最高出力118kW(160PS)、最大トルク209Nm(21.3kgfm)。モーターは最高出力88kW(119.6PS)、最大トルク270Nm(27.5kgfm)となっており、ここから大きく変わることはないはずだ。
また、ハイブリッド車だけでなくガソリンエンジン車も用意される。こちらは5代目モデルからキャリーオーバーとなる水平対向4気筒DOHC 1.8リッター直噴ターボユニットを搭載している。5代目モデル搭載時の最高出力は130kW(177PS)/5200-5600rpm、最大トルクは300Nm(30.6kgfm)/1600-3600rpmとなる。
ラインアップは大きく分けて3タイプ用意される。まず、ハイブリッド車が「Premium S:HEV」「X-BREAK S:HEV」の2タイプで、前者は上質感を高めた上級グレード、後者は撥水機能を持つシート表皮やラダータイプのルーフレールといった装備を持つグレードになる。ガソリンエンジン車は「SPORT」の1タイプのみ。それぞれベースグレードと、アイサイトXが標準搭載となる「EX」グレードが用意される。価格は未公表となっているが、400万円からとアナウンスされている。具体的にはストロングハイブリッド化&スバルグローバルプラットフォーム採用といった基本骨格のブラッシュアップに加え、数々の装備を充実化したうえで約88万円高(5代目X-BREAK比)、ガソリンエンジン車の場合は約55万円高(同SPORT比)になるという。
Premium S:HEV EX
上質感を高めたモデルとなるのがこのグレード。外観ではフロントグリルのシルバー加飾や19インチアルミホイールが特徴。メーカーオプションで本革シートが選択できるのはプレミアム系グレードのみとなる。
X-BREAK S:HEV EX
アウトドア色を強めたグレード。撥水機能を備えたポリウレタン/合成皮革シートを採用するほか、撥水カーゴフロアボード、汎用性の高いラダータイプのルーフレールなどを備える。
SPORT EX
ガソリンターボエンジン搭載車。外観および内装に金属感のあるブロンズカラーを採用しスポーティさを強調しつつ上質さをも表現する。
SPORT EX オプション装着車(ADVENTURE Style)
新型フォレスターでは純正アクセサリーも豊富に設定される。外観では「ADVENTURE Style」「PREMIUM Style」「STI Style」とコンセプトが異なる3タイプのバリエーションを用意。このADVENTURE Styleではアウトドアを意識した樹脂製のプロテクターを随所に配置するほか、ターコイズブルーのアクセントをあしらうなど非日常感を意識した仕上がり。
インテリアに関してもラゲッジスペースを活用してスポーツギアを積み込んだり、車中泊を快適に過ごせたりするアイテムが用意されている。