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日産、新型モビリティサービス用プラットフォーム「アンビシャスタイム」実証実験開始

2025年4月24日 発表
日産が考える新型モビリティサービス用プラットフォーム「アンビシャスタイム」

「時間があればやりたかった」を叶える新サービス

 日産自動車は4月24日、新たなモビリティサービス用プラットフォーム「アンビシャスタイム」の実証実験を始めると発表した。

 このプロジェクトでは、ユーザーの「時間があれば本当はやりたかった」という希望を叶える新たな時間「アンビシャスタイム」を創出するというもので、利用者の予約に応じる形で運行経路や運行スケジュールを合わせて運行する地域公共交通「オンデマンドシャトル」や、自動運転車の後席で「移動しながら〇〇できる」という新たなサービスプラットフォームを提案するのが狙い。

大きなモニターを搭載したシミュレーションルームなら没入感はより高まる
同じ空間ながらまったく異なる世界を体感できると想定している

 2025年4月からシミュレーションルームを活用して冒険型旅行体験、音楽の追求、没入型ゲーム、ワンストップビューティーケア、至極のリラックス、推し活、リスキリング、起業/副業など、パートナー企業と市場導入に向けた課題抽出と仮説検証を開始。

 シミュレーションルーム内には、サービス開始時に車両への搭載を予定している65インチの4K液晶ディスプレイを6台設置して、さまざまなデジタルコンテンツやライブカメラ映像を表示し、コンテンツに合わせた音や香りを出すことで、没入型の体験環境の実現を目指すという。

シミュレーションルーム
シミュレーションルーム内の奥には大型モニター6枚が設置されている

 また、車内の座席数やテーブルなどのレイアウトは、ユーザーニーズに合わせてワンタッチで自由に変更でき、サービスオペレーターに依頼してレイアウトを変更してもらうことも可能。デジタルとフィジカルを組み合わせ、多くのサービスを提供できるプラットフォームを構築することで、ユーザーの多岐にわたるやりたいことを叶える環境の実現を目指すとしている。

シミュレーションルームの中にいながら別の空間を体験

 本実証実験終了後は、実際の車両に本サービスプラットフォームを搭載し、公道を走行しながらサービス価値とビジネス検証を行ない、日本市場への導入検討を進めると同時にグローバルでの展開も検討を進めるという。

今後はシミュレーションルームを車両に搭載して公道を走行しながらの実証実験を行なうとしている
モニター越しにオーケストラとセッションすることも可能になるかもしれない

 現在以下のパートナー企業があり、技術、サービス、コンテンツなどの強みを生かしたサービス提供を検討するとしている。 また、より多くのサービスコンセプトを実現するため、「アンビシャスタイム」の価値を一緒に共創していくパートナー企業を募集していて、「専用応募フォーム」で受け付けている。

ヤマハ:車内の専用音響環境
ホリ:車内独自ゲームにおけるコントローラー開発
大丸松坂屋百貨店:ファッションサブスクサービスAnother ADdressとの協業
ゴールデンフィールド:車内での頭のほぐしサービス提供(悟空のきもち)
達成電器:車内ゲーミングシステム開発