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ダイハツ、両側スライドドアに進化した新型「タント」「タント カスタム」

全車免税化やスマートアシストの採用などで商品性を徹底追求

タント G
2013年10月3日発売

タント:117万円~158万1000円

タント カスタム:147万円~175万1000円

 ダイハツ工業は10月3日、軽乗用車「タント」「タント カスタム」をフルモデルチェンジして発売した。価格はタントが117万円~158万1000円。タント カスタムが147万円~175万1000円。

タント

グレードエンジン変速機駆動方式価格
L直列3気筒DOHC 0.66リッターCVT2WD(FF)1,170,000円
4WD1,291,000円
L“SA”2WD(FF)1,220,000円
4WD1,341,000円
X2WD(FF)1,300,000円
4WD1,421,000円
X“SA”2WD(FF)1,350,000円
4WD1,471,000円
G2WD(FF)1,410,000円
4WD1,531,000円
G“SA”2WD(FF)1,460,000円
4WD1,581,000円

タント カスタム

グレードエンジン変速機駆動方式価格
カスタム X直列3気筒DOHC 0.66リッターCVT2WD(FF)1,470,000円
4WD1,591,000円
カスタム X“SA”2WD(FF)1,520,000円
4WD1,641,000円
カスタム RS直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ2WD(FF)1,580,000円
4WD1,701,000円
カスタム RS“SA”2WD(FF)1,630,000円
4WD1,751,000円
タント カスタム X
タント L

 3代目となる新型タント/タント カスタムでは、先代モデルからセンターピラーをスライドドア内に内蔵する「ミラクルオープンドア」を受け継ぎつつ、運転席側のリアドアもスライドドアに変更して両側スライドドアに進化。定評ある車内の広さにさらなる向上を図り、前席のヘッドクリアランスを20mm、ヘッダ距離を120mm拡大。240mmの前後スライド量を持つリアシートとも組み合わせ、ヘッドクリアランス、ヘッダ距離、前後乗員間距離の3ジャンルで軽自動車ナンバーワンの広さとなっている。

 また、ミラクルオープンドアを開けた先にある助手席の前後スライド量を従来から100mm拡大し、380mmというロングスライドを実現。このほかにも「助手席シートバックレバー」「助手席乗降グリップ」などを装備し、乗降性や使い勝手の向上を追求している。

運転席側のリアドアもスライドドアに変えて使い勝手を向上。パワースライドドアは助手席側は全車標準装備。運転席側はタントのG/“SA”タント カスタムのRS/RS“SA”に標準装備、それぞれのX/X“SA”は4万2000円でオプション装着可能
前後、高さで広々感を追求
新型タントの主要な室内サイズ
助手席のシートバック右上に設置された「助手席シートバックレバー」。運転席や後部座席から助手席を自在にリクライニング可能。高い位置にあるので分かりやすく気軽に使える
レッグスペースが広く乗り降りしやすいタントの便利さを加速させる「助手席乗降グリップ」。広いスペースに重い荷物を載せるときにも重宝しそうだ
助手席を最大限まで前進させれば695mmという長大なフロアスペースが出現
リアシートの前後スライドで居住空間とラゲッジスペースを必要に合わせて使い分けられる

 外装ではボンネットやフロントフェンダー、バックドアなどを樹脂製に変更しており、鉄を使った場合よりも10kgほどの軽量化に貢献。さらにバックドアと一体成型したリアスポイラーの装着によって空力性能も向上し、低燃費化と操縦安定性の確保を果たしている。

青い部分に樹脂パーツを採用している
空力性能も追求して燃費と走りの安定感を高めている

 ボディーカラーはタントが10種類、タント カスタムが7種類となり、「ファイアークォーツレッドメタリック」など5種類が共通。タントには5色、タント カスタムには2色の専用色が設定されている。

タント専用の「コットンアイボリー」
タント専用の「マスカットグリーンメタリック」
タント専用の「ファインブルーマイカメタリック」
タント専用の「ライトローズマイカメタリック」
タント専用の「ホワイト」
タント カスタム専用の「ナイトシャドーパープルクリスタルメタリック」
タント カスタム専用の「タングステングレーメタリック」
「ファイアークォーツレッドメタリック」
「プラムブラウンクリスタルマイカ」
「パールホワイトIII」
「ブライトシルバーメタリック」
「ブラックマイカメタリック」
タント Gのインテリア。内装色はアイボリー系で親しみやすさを表現
タント カスタム RSのインテリア。ブラックの内装色で要所にピアノブラック&シルバー加飾を設定してクールなイメージを強調
インパネ中央に設置されるタントのメーター。エコドライブアシスト照明で照明色がアンバーからグリーンに変化する
タント カスタムのメーターにはタコメーターも設置される
全車オーディオレス+16cmフロントスピーカーが標準仕様。「インテグレーテッドCD・AM/FM付ステレオ+AUX端子(1万500円)」「スマートフォン連動メモリーナビゲーションシステム(8万4000円)」などを全車にオプション設定
エアコンはタントの L/L“SA”のみマニュアル式。ほかはプッシュ式のオートエアコンを装着する
助手席側ドアミラーのサイドアンダーミラー、バックドア内側の上部にリアアンダーミラーを設置して視界をアシスト
室内の高さを活かしてルーフから吊り下げる10.2型後席モニターはディーラーオプション設定

 シャシー性能ではコンパクトカーからのダウンサイジングユーザーの不安を払拭するべく、超高張力ハイテン材などの使用と衝撃分散型ボディー構造の採用などで安全性を高めており、さらにボディー剛性を高めたことで走行面も進化。アンダーボディーの剛性強化によってロール剛性を大幅に高めてコーナーリング時のふらつきが抑制されており、フロントスタビライザーの装着車拡大、フロントショックアブソーバーのリバウンドスプリング追加などによってコントロール性が引き上げられている。

ボディー剛性強化は衝突安全性に加えて乗り心地のよさと操縦安定性を実現。足まわりの設定でも2WD車の全車にリアスタビライザーを装着し、フロントショックアブソーバーにリバウンドスプリングを追加するなど数多くの改良が施されている
タント カスタムのRS/RS“SA”に専用設定される15インチ切削アルミホイール
タント カスタムのX/X“SA”、タントのG/G“SA”に装着する14インチアルミホイール
タントのほかのグレードでは14インチのスチールホイール+フルホイールキャップを標準装着する

 パワートレーンではターボエンジンの圧縮比を9.0から9.5に高めて燃焼効率を改善。VVTやCVTのサーモコントローラーの追加などを含めて低燃費化をさらに追求する。また、ボディーの空力性能向上によってミラ並みのCD値を実現したことで、2WDのNA車で28.0km/Lを実現するなど全車で燃費向上。ターボ車、4WD車を含む全車が免税(100%減税)となっている。

NAのKF型エンジンとCVT
ターボエンジンではピストン形状の最適化でノッキングを抑制し、圧縮比を9.0から9.5に向上させた
クールドi-EGRを設定
CVTの効率を高めるCVTサーモコントローラーを追加
停車前からエンジンをストップさせ、コースティング走行を活用して燃費を高める「新エコアイドル」を採用

 装備品では、ダイハツ車に採用が進む先進安全装備「スマートアシスト」をグレード化して設定。さらに急ブレーキを後続車に知らせる「エマージェンシーストップシグナル」を全車に採用している。

スマートアシストで障害物などを感知するためのレーザーレーダーをフロントグリル内に設置
危険を察知するとブザー音と警告表示でドライバーに注意喚起し、回避行動が行われなかった場合にはブレーキを作動させて衝突の回避、またはダメージを軽減させる
スマートアシストにはVDCやTRCも含まれており、安全性が高められている
タント カスタムのRS/RS“SA”は、フロントマスクに専用のイルミネーショングリルを装着
タント カスタムは全車LEDヘッドランプ(LEDクリアランスランプ付)を標準装備する
フロントウインドーにはIR&UVカットガラスを採用する

(編集部:佐久間 秀)