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ダイハツ、東京モーターショーで2014年前半の発売を目指す新型「コペン」のコンセプトモデル

コンセプトの異なる2モデルを展示。3車種4台の参考出品車をワールドプレミア

新型「コペン」のコンセプトモデル「KOPEN future included Xmz」
2013年10月30日発表

 ダイハツ工業は10月30日、「第43回東京モーターショー」(11月20日~21日プレスデー、22日特別招待日、22日プレビュー・ナイト、23日~12月1日一般公開日)の出展概要を発表した。

 今回の東京モーターショーでは「PLAY Tomorrow! もっと軽にできること。」をテーマに、同社が得意とする小さなクルマの持つ楽しさ、可能性の広がりなどを訴求していく予定で、3車種4台の参考出品車をワールドプレミアするとともに、市販予定車1車種1台、市販車7台の展示や、各種技術展示も実施する。

 ワールドプレミアするのは新型「コペン」のコンセプトモデル2台、新発想の“スーパースペース”モデル「DECA DECA(デカ デカ)」、次世代燃料電池車「FC 凸 DECK(エフシー デコ デッキ)」となっており、新型コペンに関しては2014年前半の発売を目指すことが明らかになった。

コペンのコンセプトモデルは2台用意

 コペンのコンセプトモデルは「新感覚・オープンスポーツ NEW FUN+」をコンセプトに、軽オープンスポーツの新しい形を提案するとしており、「KOPEN future included Rmz(コペン・フューチャーインクルーデッド アール・エムゼット)」「KOPEN future included Xmz(コペン・フューチャーインクルーデッド クロス・エムゼット)」というコンセプトの異なる2台を展示する。

 このコンセプトモデルでは、「走る楽しさ・持つ楽しさを極限まで追求したモデル」を謳うとともに、外板意匠をスマホのカバーケースのように自由に着せ替えられるという新しい使い方の提案をしている。Rmzはスタイリッシュ&エモーショナルな独創的スタイリングに仕上げ、インテリアは素材にこだわった上質なものとした。Xmzはタフ&アグレッシブなスタイリングで、インテリアはスパルタンさを強調したものとなっている。

 2011年の東京モーターショーでも新型コペンを想起させる「D-X(ディークロス)」を展示し、その際はパワートレーンに直噴2気筒660ccターボエンジンの改良型を採用していた。一方、今回のコンセプトモデルでは「KF」型の直列3気筒DOHC 0.66リッターターボエンジンを搭載し、トランスミッションにCVT(パドル付き)を組み合わせ、前輪駆動モデルであることが発表された。ボディーサイズは3395×1475×1275mm(全長×全幅×全高)で、ルーフは電動格納式のハードルーフを採用している。

 ちなみに市販車の名称は「Copen」であり、今回のコンセプトモデルでは「KOPEN」と「K」が使われている。1999年の第33回東京モーターショーで発表されたコンセプトモデルも「KOPEN」となっており、「K」には“軽オープン”の意が込められているという。

KOPEN future included Rmz

 なお、東京モーターショーの会場では、この2モデルの外板意匠を交換するデモンストレーションも行われる。現在、作業担当者によるデモに向けたテストが行われている最中なので詳細な作業時間は不明なものの、約3分間での交換時間を目指すという。

 また、タミヤの協力により今回展示するコペンのコンセプトモデル2台を1つのパッケージにしたミニ四駆を限定で制作しており、東京モーターショー開催中に会場内のダイハツブースで「コペンメールニュース」に登録し、クイズラリーに参加した人の中から抽選で3000名にプレゼントする。さらに、東京モーターショーのダイハツ特設サイトから「コペンメールニュース」に登録した人の中からも、抽選で2000名にミニ四駆をプレゼントするとしている。

KOPEN future included Xmz

ワゴンタイプの登録車に匹敵する見晴らしのよさが特徴の「DECA DECA」

3395×1475×1850mm(全長×全幅×全高)のボディーを採用する「DECA DECA(デカ デカ)」

 3395×1475×1850mm(全長×全幅×全高)のボディーを採用する「DECA DECA(デカ デカ)」は、ワゴンタイプの登録車に匹敵する見晴らしのよさを特徴とし、開放感と視界性を確保。10月に発売された「タント」の全高が1750mmなので、それよりさらに100mm高いスペックとなっており、着座位置は735mmとしている。

 後席の両側ドアは観音開きで、大きな開口部によって長尺物や背高物の積み下ろしを容易にしたほか、前席ロングスライドや全席フルフラットというさまざまなシーンで活躍するシートアレンジも見どころの1つとなっているが、現時点でインテリアの画像は公開されていない。

液体燃料電池搭載の次世代ビークル「FC 凸 DECK」

貴金属フリー液体燃料電池を搭載した次世代ユニットを採用する「FC 凸 DECK」

 貴金属フリー液体燃料電池を搭載した次世代ユニットを採用する「FC 凸 DECK」は、水加ヒドラジンと呼ばれる低コストかつエネルギー密度の高い燃料を採用。ボディーサイズは3395×1475×1985mm(全長×全幅×全高)で、モーターをボディー後方に搭載し、駆動方式はRRとなっている。

 また、会場にはシンプル、コンパクト、低コストな発電機「FC-Dock(エフシードック)」も展示。外部電力なしで起動できる自立型で、非常時でも電力供給が可能。燃料補給はボトルを使って交換できるようになっており、燃料に直接触れることなく安全かつ簡単に補給が行えるという。

シンプル、コンパクト、低コストな発電機「FC-Dock(エフシードック)」と燃料補給に使うボトル

(編集部:小林 隆)