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ホンダ、エンジン制御のノイズ対策で42万5825台をリコール

エンジンが停止するおそれ。「フィット」「ヴェゼル」「N-WGN」「N-WGN カスタム」が対象

点火コイルに関する改善個所
2014年10月23日発表

電源供給回路に関する改善個所

 本田技研工業は10月23日、「フィット」「ヴェゼル」「N-WGN」「N-WGN カスタム」をリコールすると発表した。対象となるのは、2013年6月28日~2014年10月17日に製作されたフィット、2013年12月5日~2014年10月17日に製作されたヴェゼル、2013年11月8日~2014年9月1日に製作されたN-WGNとN-WGN カスタムで、計42万5825台。なお、対象範囲の一部には改修対象ではない車両も含まれている。

 今回のリコールでは、エンジンの点火コイルの電気ノイズに起因するものとエンジンの電源供給回路の電気ノイズに起因するもの2種類があり、N-WGNとN-WGN カスタムが前者、ヴェゼルが後者の対象になり、フィットは車両によって前者のみが対象になるモデルと双方に対策が必要なモデルが存在する。

 1つめのエンジンの点火コイルでは、点火コイル内部にある電気ノイズを除去する「雑防抵抗」の構造が不適切で、点火時の通電によるアーク放電でこの「雑防抵抗」末部が断線するものがある。断線によって点火コイルの出力が不足してエンジン不調となり、エンジン警告灯が点灯するおそれがあるほか、点火時に発生するノイズで燃料噴射装置が正しく制御できなくなり、エンジンが停止するおそれがある。

 2つめのエンジンの電源供給回路では、電気ノイズに対する電源供給回路の保護が不十分で、車両の電装部品から発生するノイズの影響により電源制御ユニットが誤作動することがある。この誤作動でエンジン制御コンピューターなどに電力を供給するリレーが作動しなくなり、走行中にメーターパネルが消灯するほか、エンジンが停止するおそれがある。

 それぞれの改善措置として、前者では点火コイルを対策品と交換し、後者では電源供給回路にノイズフィルターを追加することになる。

(編集部:佐久間 秀)