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トヨタ、京急電鉄とともに推進する「(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画」に5月31日着工

2025年5月26日 発表
計画外観のイメージ(北西から)

 トヨタ自動車は5月26日、京浜急行電鉄(京急電鉄)とともに推進する「(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画」(本計画)について、5月31日に着工すると発表した。日本屈指の交通拠点である品川駅前に位置する本計画建物に、2029年度に「新東京本社」を開業する。また、着工に先立ち、5月23日に起工式が開催された。

 トヨタは、世界中のすべての人に笑顔や幸せを提供するモビリティカンパニーへのフルモデルチェンジを目指し、「カーボンニュートラル」と「移動価値の拡張」という2つの大きなテーマに取り組んでいる。新東京本社は、これらの取り組みをリードする重要な拠点の1つであり、「ヒトが集い、シナジーを生む場」と位置づけ、社内外の多様なパートナーと協創を加速させていく。

 具体的には、ソフトウェアやAIといった知能化などに関わる開発拠点として、モビリティ現物を見て/触りながら開発できる機能や、オープン&フラットなコミュニケーションを可能とするレイアウトにより、エンジニアファーストな環境を整備する。

 加えて、チャレンジを促進しつつ心身ともに健康に働ける空間づくりに向け、福利厚生面の充実をはかるとともに、植物と共生しながら働けるGenki空間の実装なども検討している。Genki空間とは、自然の力を日々の暮らしに取り入れ、Well-beingを促進する空間研究プロジェクトで、植物の葉の形による視覚効果を利用した「デザイン研究」、森の空気に含まれる微生物や植物が放つ化学物質の働きを解明する「空気質研究」などが含まれる。

起工式の様子

 京急電鉄取締役社長の川俣幸宏氏は、「当社の鉄道がこの地(高輪)に乗り入れてから本年で100年を迎えます。次の100年に向けた第一歩として、世界を代表するモビリティカンパニーのトヨタと連携し、これからの日本を牽引する国際交流拠点・品川の発展に尽力していく所存です。本計画を皮切りに、まちづくりを段階的に進め、『こころと世界を動かすつながりの湊』として品川駅周辺エリアを発展させていきたいと考えております」とコメント。

 トヨタ取締役社長の佐藤恒治氏は、「新東京本社は、トヨタが目指す『モビリティカンパニーへの変革』に向けた重要な拠点になります。多様な人材が集まって創造性を発揮できる環境をつくり、モビリティで暮らしをもっと豊かにできるよう、挑戦を加速してまいります。そして、『町いちばんの会社』を目指して、品川駅周辺エリアのさらなる発展のお役に立てるよう、地域社会にしっかり根差して取り組んでまいります」とコメントした。

 トヨタは今後も京急電鉄と連携し、当該地区を起点としたまちづくりに取り組んでいくとしている。