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ホンダ、大阪にソフトウェア開発の新拠点「Honda Software Studio Osaka」開設
2025年6月26日 16:44
- 2025年6月26日 発表
本田技研工業は6月26日、大阪梅田地区の複合商業施設「グラングリーン大阪」(大阪府大阪市北区)内に、ソフトウェア開発の新拠点「Honda Software Studio Osaka(ホンダソフトウェアスタジオ大阪)」を2025年4月に開設したと発表した。今後、新拠点をホンダの開発拠点として関東圏に次ぐ国内第二の規模となる約500名体制へと拡大し、ソフトウェア人材の充実を図る。
ホンダでは、電動車を主とした商品競争力強化に向けて「知能化」を重要な柱と位置付け、2031年3月期までの10年間で約2兆円をソフトウェア関連の研究開発に投資する計画で、この方針のもと、ソフトウェアエンジニアが働きやすい環境の整備を進めるなど、高度な専門性を持つ人材の獲得と、エンゲージメントや開発力の最大化に取り組んでいる。
開発拠点については、2023年10月の大阪を皮切りに、大宮、品川、名古屋、福岡へと拡大。「Honda Software Studio Osaka」は、大阪における従来のソフトウェア開発拠点を発展させ、2025年4月に新たに開設。2026年初めには東京都内にも新たな拠点を開設予定としている。
ホンダのソフトウェアの開発体制は、実車開発の中心となる栃木の開発拠点を主軸に、全国のソフトウェア開発拠点と連携した開発を推進。こうした開発ノウハウに加え、全社的に充実したリモートワーク環境の整備や「Honda Software Studio Osaka」の最新のオフィス設備により、拠点間でのシームレスな連携と高い生産性を実現しているという。
ホンダでは新拠点「Honda Software Studio Osaka」の開設により、大阪・関西圏に集まる優秀なソフトウェア人材の採用が促進され、大学や研究機関との連携やパートナー企業との協業を加速させることで、新たな価値が創出されることに期待している。
Honda Software Studio Osakaのオフィスの特徴
多岐にわたる開発部門が集結
「Honda Software Studio Osaka」には、自動運転/先進運転支援システムや、スマートキャビンといったアプリケーション、アプリケーションを高効率で動かすためのハードウェアであるSoC(システム・オン・チップ)、それらを制御するプラットフォームであるビークルOSなど、SDV(ソフトウェアデファインドビークル)の実現に向けてホンダが独自開発する技術を担当するさまざまな部門が集まっている。
幅広いバックグラウンドを持つ多彩なアソシエイトが在籍
現時点で約100名のアソシエイトが在籍しており、そのうち85%がキャリア採用者。キャリア採用者の経歴はさまざまで、SIer(System Integratorの略で、システム開発のすべての工程を請け負う受託開発企業を指す)、鉄道、電機など、幅広い業種でのバックグラウンドを強みに、従来のモビリティメーカーにはなかった新鮮なアイデアや知見を持って活躍している。新卒でホンダに入社しホンダの技術に精通しているプロパー社員と、キャリア採用者が互いの強みを生かしながら相乗効果を生み出すことで、スピーディーに競争力を高めていく。
柔軟で多様な働き方をサポートする「ABW(Activity-Based Working)」を採用
従来の固定席から解放され柔軟で多様な働き方をサポートする「ABW(Activity-Based Working)」というスタイルを採用。従業員一人ひとりが仕事の内容や状況に応じて最適な作業環境を自ら選択することができる。これは、モチベーション向上とパフォーマンスの最大化、柔軟な発想を引き出すことを狙いとしている。加えて、オフィスデザインコンセプトであるコミュニケーションファーストを意識したデザインにより、エンジニア同士やチーム間の偶発的なコミュニケーション促進を加速させ、組織としての飛躍的な生産性向上や新たな価値の創出も期待している。
「三現主義」に基づくHondaならではのオフィスの工夫
プロジェクトメンバーが開発中の実機を前に手を動かしながら議論できる「プロジェクトブース」、はんだ作業を想定し換気環境を備えるなど、実際にモノを触りながら作業を行えるよう配慮された「デバッグルーム」といった特徴的なスペースを設けた。また、地下には駐車スペースも確保し、完成車を身近に触れながら開発ができる環境を整備。こうした仕掛けにより、ソフトウェアの動作確認とデバッグの迅速化や、実環境での検証による信頼性向上といった効果を生むことで、製品の品質向上や開発効率の向上を実現。
モビリティカンパニーとしてホンダが大切にしてきた「現場・現物・現実」を重視した「三現主義」の文化と、最新のソフトウェア開発との融合の実現を目指し、デスクワークが主体となりがちなオフィス環境にいながらも、ものづくりの基本である実機に「触れて試せる」開発環境を備えた。
Honda Software Studio Osaka概要
所在地:大阪府大阪市北区大深町5番54号 グラングリーン大阪南館パークタワー27階
開設時期:2025年4月
主な開発領域:ソフトウェア・バッテリー




