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サンスター、鈴鹿8耐に参戦する「チームスズキCNチャレンジ」にブレーキ性能を高めた環境対応ブレーキディスク提供

2025年7月25日 発表
チームスズキCNチャレンジ GSX-R1000R

 サンスターグループは7月25日、スズキ「GSX-R1000R」で鈴鹿8耐「2025 FIM世界耐久選手権 "コカ・コーラ" 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第46回大会」(2025年8月1日~3日開催)に参戦する「チームスズキCNチャレンジ」に、環境対応レース専用ブレーキディスク・パッドを提供すると発表した。

 サンスターが提供する環境対応レース専用ブレーキディスクの特長は、ブレーキディスクの熱処理工程を廃止することで製造時のCO2排出量を約50%削減させたこと。摺動部にはディンプル小孔(くぼみ形状)を採用して、パッドクリーニング効果とクラック耐久性の性能両立させた。

 また、環境対応レース専用ブレーキパッドの特長は、ディスクの熱処理工程廃止に伴い専用ブレーキパッドを開発したもので、ブレーキの効きやコントロール性は従来性能同等を維持しながら、約15%の摩耗量削減(低ダスト化)させた。

 2025年は、ブレーキパッドの製造を委託している東海カーボンとの共同開発による改良が行なわれ、2024年の仕様では温度の低い領域ではブレーキの効きが弱いところに課題があったといい、新仕様ではパッドの成分処方と製法の見直しにより、温度によって変化する摩擦係数の変化を小さくすることに成功。

 2024年と同等の環境負荷低減率を保ちつつ、さらにブレーキの効きを高めた新仕様のブレーキディスクとブレーキパッドを提供予定としている。現在、サンスターではこの開発を通して得た知見を量産化につなげるためのさまざまな検討を行なっているという。

サンスターの熱処理廃止鉄製ブレーキディスクとローダストブレーキパッド

環境性能技術向上につなげていく「チームスズキCNチャレンジ」

 鈴鹿8耐のエクスペリメンタルクラスに参戦する「チームスズキCNチャレンジ」は、スズキが「カーボンニュートラル(CN)など環境負荷低減への挑戦」をテーマに、鈴鹿8耐でのレース完走を目指してさまざまな課題を克服しながら、環境性能技術向上につなげていく取り組み。バイオ由来原料を配合したサステナブル燃料をはじめ、環境性能技術により開発されたタイヤ、オイル、カウル、ブレーキなどの部品を投入した二輪車でレースに参戦する。

 サンスターでは、スズキからの呼びかけに賛同し、2024年よりパートナー企業の1社として、ディスク製造工程での熱処理を廃止するという革新的な技術の導入などにより環境性能と制動性能を両立させたブレーキディスクとブレーキパッドを提供している。