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アルパインマーケティングとゼンリン、公共ライドシェア配車アプリ・システム「NORAN」提供開始
2025年7月28日 13:27
- 2025年7月28日 発表
アルパインマーケティングとゼンリンは7月28日、共同開発した公共ライドシェア事業を支援する配車アプリ・システム「NORAN(ノラン)」を発表。サービス提供第1弾として福岡県宗像市にて運行中の「宗像版公共ライドシェア」実証事業で運用を開始した。
バスやタクシーの運転手不足、それにともなう路線維持の困難さといった地域公共交通の課題が全国で顕在化する中、アルパインマーケティングとゼンリンは課題解決支援に向け連携し、両社の知識やノウハウを活かした協業施策を検討。
2025年4月には福岡県宗像市における「宗像版公共ライドシェア」実証事業に共同で参画し、交通空白地域における人の移動の効率化や、二次交通の不足による観光周遊の困難さの解消を目指す中で、ユーザーや運用事業者の利便性向上を目的に、オンデマンドでの配車予約と配車指示を可能とする配車アプリ・システムとなるNORANを開発した。
両社の役割は、アルパインマーケティングが配車アプリ・システムの企画検討、ゼンリンが配車アプリ・システム開発・サービス提供、保守運用、地図提供となる。
NORANは、公共ライドシェア・乗合タクシー・通常タクシーなど、異なる交通モードの予約ができる配車システム。利用者が専用の配車アプリに出発地や到着地などの配車条件を入力し、配車可能な交通モードも選択できるほか、配車情報は車両運行者の車載端末と連携され、複数の乗客を乗車させる乗合型の運行にも対応可能な経路探索機能を実装している。
今回はサービス第1弾として、福岡県宗像市「宗像版公共ライドシェア実証事業」で、まずは公共ライドシェアの配車のみを対象として運用を開始。今後、段階的に交通モードを拡充することで、ユーザーの利便性向上、タクシー会社の業務効率化の支援を行なう。
また、現在、利用者の移動傾向と交通空白地域を重ね合わせることにより、交通空白地域における課題解決の効果などを把握し、公共交通の維持・改善を支援する「運行分析システム」も開発中とのこと。将来的にはNORANと「運行分析システム」を合わせてトータルソリューションサービスとして整備し、同様の課題を抱える全国の事業者への提供を目指すとしている。
なお、このシステムに関連する技術は、宗像市、アルパインマーケティング、ゼンリンの三者共同で特許出願済みとのこと。

