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トヨタL&F、自動運転フォークリフト「リノバ オートノマス」発売 トラックへの荷役作業を自動化
2025年9月29日 12:27
- 2025年9月29日 発表
豊田自動織機トヨタL&Fカンパニーは9月29日、トラックへの荷役作業を自動化する自動運転フォークリフト「Rinova Autonomous(リノバ オートノマス)」を発売した。価格は顧客の使用環境や要求に応じて個別見積りとしている。
「Rinova Autonomous」はAIを活用し、トラックの荷台や荷物を載せたパレットの位置・姿勢を自動で認識して走行経路を自動生成する機能を備え、トラックの停車位置やパレットの向きが一定でなくても、荷役作業の自動化が可能になるという。
具体的には、3D-LiDARを用いたトラック位置検出、ガイドレスでの自動運転に加え、画像認識・ディープラーニングを活用した、マーカーなどの目印が不要なパレット位置・姿勢検出技術や、パレットまでのアプローチ走行経路の自動生成技術を搭載している
同社では1986年以降、工場や倉庫など屋内での定位置荷役が可能な無人搬送フォークリフトや無人搬送車など、自動化製品のラインアップを拡充してきた。Rinova Autonomousは、2022年以来、日用品メーカーや飲料メーカーなどの顧客の工場内での実証試験や、一部先行導入を通じた機能検証、課題の洗い出しを進め、実環境においても人に匹敵する精度でのトラック荷役を実現する技術を確立したとしている。
近年、国内の物流業界では、物流量の増加に伴う人手不足が深刻化し、生産労働人口の減少や、2024年4月施行の働き方改革関連法による残業時間の上限規制、いわゆる「2024年問題」が影響を与え、効率化と自動化へのニーズが高まっている。特に、トラック荷役作業は日本のサプライチェーンを支える重要な業務であり、自動運転フォークリフトによる効率化と無人化への期待が急速に広がっている。
一般的にフォークリフトの操作は数cm単位の精度が必要で、中でも荷物の積み方で積載効率が大きく左右されるトラックへの荷役作業は、トラックの停車位置が定まらないなど、環境変化が大きいため技術難度が高く自動化が進んでいない領域の1つで、人と同等レベルの作業性の実現が課題となっていた。
同社では、今回発売するRinova Autonomousにより、トラック荷役作業の無人化や効率化に貢献し、今後の普及拡大を図っていくとしている。
トラック荷役自動運転フォークリフト「Rinova Autonomous」の主な仕様
誘導方式:3D-SLAM
操作方式:リーチタイプ
定格荷重:1100kg
全長:2620mm
全幅:1380mm
全高:2510mm
車両重量:2710kg
