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日下部保雄氏、ラリージャパンに向け全日本ラリー選手権最終戦に参戦
2025年10月28日 15:42
- 2025年10月17日〜19日 開催
「ラリージャパン」挑戦前の最後の実戦確認
2025年シーズンの全日本ラリー選手権第8戦「第52回 M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2025 Supported by カヤバ」が岐阜県高山市周辺で10月17日~19日に開催された。Car Watch「日下部保雄の悠悠閑閑」の連載でおなじみの日下部保雄氏が、同ラリーに参戦した。
日下部氏は、日本のモータージャーナリストの重鎮で現在75歳。去る8月23~24日に36年ぶりにラリー競技に復活参戦を果たし、「FIA 世界ラリー選手権 フォーラムエイト・ラリージャパン2025」への参戦を見据え、そのラリージャパンを半月後に控えた10月17日~19日に、復帰2戦目を全日本ラリー選手権最終戦で迎えた。
日下部選手が挑戦するのは、その全日本ラリー選手権と同じコースを走行するものの、賞典外となるオープンクラス。参戦する車両はMUSCLE RALLYチームの「エムリットヤリス(5BA-MXPA10)」で、過去にはタレントの哀川翔選手、元スピードスケート日本代表の清水宏保選手が乗ってきた車両である。
今回のMUSCLE RALLYチームの参戦は、11月6日~9日に愛知県と岐阜県を舞台に開催されるWRCラリージャパン2025参戦を見据えたもので、その車両チェックとサスペンションなどの足まわりのセッティングを実戦の場で確認し、車両のセットアップを進めるという意味を持っての挑戦となった。そのためラリージャパン挑戦と全く同じ仕様、体制での参戦となる。ただ、コ・ドライバー(ナビゲーター)の奥村久継選手はスケジュールが調整できず、長年、新井敏弘選手などのコ・ドライバーとして活躍してきた田中直哉選手を急遽代打で起用することとなった。
ハイランドマスターズは、総移動距離約350kmで、12本、約90kmのステージはすべてターマック路面となっている。路面は落ち葉や泥で覆われ、不安定な天候も相まって難しい路面コンディションとなっていた。
8月の「丹後半島ラリー2025(地方戦)」で、ラリー競技に36年ぶりに復帰。初のペースノートラリー(36年前はペースノートを使っていなかった)を体験した日下部選手は、初日を終えて次のように感想を述べた。
「今回の目的はショックアブソーバーの選定と、本番で使うタイヤの確認が目的なんですね。あとは僕のペースノートの練習でした。それがなんとかできたらな、と。で、タイヤに関して言えば、意外と扱いやすかったですね。ただ道がね、前回の京丹後がどれほど綺麗だったかというのがよく分かりました。一生懸命ね、ハンドル切ったんで、今日は汗かきました。ラリージャパンに向けても、今回経験させてもらってよかったです」
2日間にわたって行なわれるハイランドマスターズだが、その初日、車両の中間加速が鈍るというトラブルが発生していた。そして2日目は朝からエンジンがかからないというトラブルも発生。
日下部氏は、「(2日目は)エンジンがかからず、バタバタして、サービスで燃料ポンプを交換してもらったことで、出走順が後ろに下がっちゃったんですけど。そこからは特にトラブルらしいトラブルは出なかったんですが、(中間加速については)こんなもんかなと思いながら走るしかない感じでした。路面は昨日とは大違い、という状況でしたが、ウェットでのフィーリングとかも一応つかめ、まずまずだったんじゃないかな。一応、予定していたメニューは全部こなせたかなという感じですね。(コ・ドライバーの)田中さんにもすごく教えてもらって、いろいろ勉強になりました」。
3週間後に迫ったラリージャパンに向けては「まずは無事に戻ってくるのが仕事かなと思っていて、壊さないで完走を目指して、なおかつ楽みたいと思います」とコメントしてくれた。



























